2005 Fiscal Year Annual Research Report
核内のヒストンアセチル化を時空間的に観察可能にする蛍光プローブの開発
Project/Area Number |
17050028
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
伊藤 昭博 独立行政法人理化学研究所, 吉田化学遺伝学研究室, 研究員 (40391859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 和樹 独立行政法人理化学研究所, 吉田化学遺伝学研究室, 基礎科学特別研究員 (10415169)
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Keywords | FRET / アセチル化 / ヒストン / 蛍光プローブ |
Research Abstract |
特定の核ドメインにおける転写制御の詳細な分子機構を解明するためには、生体内における核の特定の場所で起きる転写活性化を検出することが必要である。しかしながら、従来の生化学的な手法では困難であった。そこで本研究は、細胞を生きたままの状態で細胞内のヒストンのアセチル化を検出することの出来るFRETを原理とした蛍光プローブの開発を行うことを目的とした。アセチル化ヒストンを検出する蛍光プローブを作製するために、FRETを起こす蛍光ドナー蛋白質であるCFPにヒストンH4を連結した蛋白質と蛍光アクセプター蛋白質であるYFPにアセチル化ヒストンH4結合蛋白質を連結した蛋白質をリンカーで結ぶことによって、アセチル化依存的に分子内でFRET変化を起こすヒストンH4アセチル化の蛍光プローブを作製し、作製した蛍光プローブが、内在性のヒストンH4と同様にクロマチン内に取り込まれていることを確認した。ヒストン脱アセチル化阻害剤であるトリコスタチンA(TSA)による蛍光プローブのアセチル化の蓄積を,ウェスタンブロッティング法により検出した。さらに、蛍光プローブのアセチル化の蓄積する時間経過は内在性のヒストンH4のアセチル化の蓄積の時間経過と一致することを確認した。蛍光プローブを発現させた細胞にTSA処理すると、FRET変化が起きることを確認した。以上の結果から、作製した蛍光プローブは生細胞内で内在性のヒストンH4と同様の挙動を示し、蛍光プローブのアセチル化はFRET変化に伴う蛍光強度比変化として検出可能であることが分かった。
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Research Products
(2 results)