2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17052026
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
秦 健一郎 国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 助手 (60360335)
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Keywords | 生殖細胞 / 性分化 / エピジェネティクス / DNAメチル化 |
Research Abstract |
本年度(〜平成18年3月31日)の研究概要 昨年度より、Yeast two-hybrid法によるDnmt3L相互作用因子の網羅的検索を行っていた。マウス各組織・各発達段階別に回収したtotal RNAを用い、ランダムプライマーで逆転写酵素反応を行いcDNA libraryを作製した。これらのlibraryを鋳型にし、Yeast two-hybrid法により得られた配列断片情報を元に、候補因子配列をPCR法で増幅した。これらの方法により、候補因子のうちで、未熟な生殖腺特異なものを絞り込んだ。この候補因子は、アミノ酸配列レベルでヒトと相同性を有している。また、遺伝子周辺の構造も相同性が存在し(シンテニーが保たれており)、進化上高度に保存されていることがわかった。すなわち、候補因子が生理的に重要な役割を担っていることが予想される。現在この因子のほぼ全長と思われるcDNAのクローニングを行い、データベースに登録されているマウスゲノム情報を元に遺伝子構造を決定し、遺伝子ターゲティングベクターを作製してターゲティングを試みている。 上記の検索により同定された候補因子は、適当なエピトークタグや蛍光タンパク質との融合タンパク質を作るような発現ベクターに組換え、Dnmt3Lの強制発現系や精製組換え体タンパク質と共に用いて相互作用の検討を行う。また、クロマチン免疫沈降法を用い、候補因子とDnmt3Lの複合体が、インプリンティング遺伝子のメチル化部位と相互作用していることを示す。 抗体の作製が難航する可能性を考え、通常のターゲティングと共に、Dnmt3Lと同様にエピトープタグや蛍光タンパク質をノックインしたものを同時に作製する。
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