2005 Fiscal Year Annual Research Report
IL-2/Il-2R複合体形成機構の構造生物学的基盤
Project/Area Number |
17053022
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
池水 信二 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 助教授 (60333522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 広文 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (30194658)
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Keywords | 蛋白質 / 免疫学 / 生体分子 / 生物物理 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
細菌やウイルスなどの外部由来物質から、我々ヒトは免疫により守られている。外部由来物質を認識したT細胞は、インターロイキン(IL)-2およびIL-2受容体(R)を産生する。IL-2Rはα,β,γ鎖と呼ばれる3種類のサブユニットから構成されており、IL-2を介してヘテロ3量体を形成することにより、T細胞内に増殖シグナルを誘導する。この結果、抗原に特異的に応答するT細胞が増殖し、免疫応答を活性化する。IL-2は1980年代後半に結晶構造が解析されたが、IL-2Rの3つのサブユニットの構造は何れも未知であり、認識機構に関する構造生物学的知見は得られていなかった。そこで、3種類のIL-2Rの単独、およびIL-2/IL-2R複合体の結晶構造を明らかにし、IL-2とIL-2Rの認識機構を構造生物学的に解明することを思い立った。 IL-2Rα細胞外ドメインのC末端にHis-tagを付加する様に遺伝子の改変を行い、大腸菌を用いた発現系を構築した.その後,Niカラム・ゲルろ過・イオン交換クロマトグラフィーにより精製を行った.IL-2RβおよびIL-2Rγの細胞外ドメインにはN型糖修飾部位が各々4ヶ所および6ヶ所あるため,CHO変異体細胞であるLec3.8.2.1(LecR)細胞を用いて発現することを計画した.LecR細胞が産生する蛋白質は,endoHを用いてNアセチルグルコサミンを1残基残して切除することが可能であり,結晶解析に適している.そこで,IL-2RβおよびIL-2Rγの細胞外ドメインの安定発現株をLecR細胞を用いて構築を行った.IL-2Rβについては,高発現株の選択・精製・結晶化を行い,微結晶を得た.IL-2Rγについては,高発現株の選択を終え,大量培養・精製法を確立した.
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Chromium (III) ion and thyroxine cooperate to stabilize the transthyretin tetramer and suppress in vitro amyloid fibril formation.2006
Author(s)
Sato, T., Ando, Y., Susuki, S., Mikami, F., Ikemizu, S., Nakamura, M., Suhr, O., Anraku, M., Kai, T., Suico.M.A., Shuto, T., Mizuguchi, M., Yamagata, Y., Kai H.
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Journal Title
FEBS Letters 580
Pages: 491-496
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[Journal Article] Lactoferrin Glu561Asp Facilitates Secondary Amyloidosis in the Cornea2005
Author(s)
Araki-Sasaki, K., Ando, Y., Nakamura, M., Kitagawa, K., Ikemizu, S., Kawaji, T., Yamashita, T., Ueda, M., Hirano, K., Yamada, K., Matsumoto, K., Kinoshita.S., Tanihara.H.
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Journal Title
British J.Ophthalmology 89
Pages: 684-688