2006 Fiscal Year Annual Research Report
転写修飾を介したホメオスタシスを制御するDECODE回路の解明
Project/Area Number |
17054004
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
深水 昭吉 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 教授 (60199172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大徳 浩照 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 講師 (30361314)
廣田 恵子 筑波大学, 大学院生命環境科学研究科, 助手 (00375370)
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Keywords | フォークヘッド転写因子 / タンパク質修飾 / リン酸化 / アセチルか / ユビキチン化 / メチル化 / グリシン-アルギニンタンパク質 / アルギニンメチル化酵素 |
Research Abstract |
申請者らは、転写因子Foxo1のユビキチン化たよる分解制御、CBP依存的なアセチル化・Slr2依存的な脱アセチル化による転写抑制作用について明らかにしきた。そこで、本年度は、以下の研究計画を実施した。 (1)絶食・摂食シグナルによる個体レベルにおけるFoxo1の組織内局在の同定:絶食・摂食に応じたマウスFoxo1の組織内局在変化を詳細に観測し、個体における時空間的関連を明らかにした。 (2)Foxo1ユビキチン化のE3(ユビキチンリガーゼ)のスクリーニング:タンパク質精製法とプロテオミクス技術を用い、ユビキチン化に係わる因子群を始め、転写供託因子群を単離・同定を試みた。 (1)PCAFによるFoxo1の抑制メカニズムの生化学的解析:アセチル化発酵・PCAFはFoxo1の転写活性を抑制するため、リン酸化依存的な結合と活性調節の相関を検証した。 (2)Foxo1アルギニンメチル化酵素の同定:メチル化の生理学的意義を、酸化ストレス耐性などの細胞レベルの機能解析によって検討した。メチル化部位を特定し、特異的抗体を作成した。 (3)脂肪特異的Foxo1過剰発現マウスを作製し発現解析:脂肪特異的Foxo1過剰発現マウスを作製し、血糖値、血中脂肪酸、血中インスリン濃度を測定した。 ・EWSの結合内子としてArgメチル基転移酵素の候補因子PRMTを同定しており、以下の研究計画を実施した。 (1)非メチル化EWS変異体のコアクチベーター活性の検討:標的遺伝子プロモーターに対する非メチル化EWS変異体と野生型EWSまたはEWS融合遺伝子との選択性の相違を検討し、標的遺伝子の発現量の変化と生理機能に対する影響を比較した。 (2)ユピキチン化および分解機構の解明:同定したEWSリガーゼを用いて、EWSのユビキチン化メカニズムを検討した。 (3)PRMT1〜PRMT8までの基質特性の検討:EWSに対するPRMTファミリーの基質特異性を検討し、基質特異性があることを見出した。 (4)組織特的な安定性についての検証:マウス腎臓におけるEWSの著しい発現低下が、ユビキチン化による分解であるかと検討した。現在、Ca++と分解の関わりを検討中であるが、明確な結論は得られていない。今後、腎臓におけるメカニズムのさらなる検証が必要である。
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