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2005 Fiscal Year Annual Research Report

細胞外からのシグナルの変換体としての転写制御因子Mafの生化学

Research Project

Project/Area Number 17054025
Research InstitutionNara Institute of Science and Technology

Principal Investigator

片岡 浩介  奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (20262074)

Keywords転写制御因子 / シグナル伝達 / 遺伝子発現制御
Research Abstract

Maf転写因子ファミリーは、DNA結合転写制御因子としては最も研究が進んでいる因子のひとつであり、生体内のさまざまな局面で細胞の分化・恒常性の維持にとって重要な役割を担っていることが、細胞・個体レベルであきらかにされてきている。一方で、Mafが細胞外のさまざまなシグナルに応答して活性を変化させる「シグナル変換体」としての側面を持つことが最近あきらかになりつつあるが、その調節システムはよくわかっていない。
本研究は、Mafタンパク質の活性調節システムを分子レベルであきらかにすることを目的としている。これまでの研究において、Mafファミリータンパク質が細胞内でリン酸化を受ける部位をあきらかにしてきた。さらに本研究では、Mafファミリータンパク質がSUMO(Small Ubiquitin-like Modifier)タンパク質により修飾されることを見出し、その修飾部位であるリジン残基を決定した。さらに、これらのさまざまな翻訳後修飾がMafタンパク質の活性(細胞内局在、DNA結合能、転写活性化能・など)におよぼす影響について詳細に解析を行ったところ、Mafファミリー転写因子の活性は、これらの翻訳後修飾により多段階で制御されていることがわかった。例えば、SUMO修飾はMafの転写活性に対して抑制的であること、Mafタンパク質のN末端側の複数のリン酸化は、意外なことにMafのDNA結合能(C末端側のbasic leucine zipper構造が担っている)を促進すること、などである。特に外界のシグナルとの関連では、細胞外グルコース濃度に応じたMafタンパク質の安定性の変化(分解の速度の制御)が、N末端側の複数のリン酸化によって規定されていることを見出した。しかしながらこの変化は、リン酸化の程度の変化ではなく、グルコース濃度に応じた分解系の活性の変化にもとづくことがわかった。すなわち、Mafタンパク質の直接の修飾の変化ではなく、その制御機構の変化が本質であり、Maf転写因子ファミリーの活性制御機構すなわち「シグナル変換」の分子機構の解明は新しい展開を迎えつつある。

  • Research Products

    (2 results)

All 2005 Other

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Synergistic activation of the insulin gene promoter by the β-cell enriched transcription factors MafA, Beta2, and Pdx1.2005

    • Author(s)
      Aramata, S.
    • Journal Title

      Biochim. Biophys. Acta 1730

      Pages: 41-46

  • [Journal Article] The VP2/VP3 minor capsid protein of SV40 promotes the in vitro assembly of the major capsid protein VP1 into particles.

    • Author(s)
      Kawano, MA.
    • Journal Title

      J. Biol. Chem. (in press)

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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