2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17054032
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
伊藤 敬 Nagasaki University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90306275)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 武弥 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (50363502)
難波 泰明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (90444869)
水崎 博文 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40467957)
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Keywords | クロマチン / エピジェネティクス / 遺伝子転写 / 翻訳後修飾 / DNA高次構造 / リン酸化 / ユビキチン化 / ヒストン |
Research Abstract |
細胞は遺伝情報を、安定に保ち、正確に発現すなわち細胞分化を維持するために多様な機構を働らかせている。その中の1つがクロマチンと呼ばれるDNA高次構造である。細胞核の遺伝情報の収納と発現のメカニズムに焦点をあて、クロマチン中のコアヒストン蛋白質修飾と遺伝子発現制御との関連、および機構の一端を明らかにした。 我々は試験管内で構築したクロマチンを用いてクロマチン中のヒストンのみをリン酸化する酵素NHK-1を発見した。この酵素はH2AのC末端の119番目トレオニンのみにリン酸化を導入する。平成20年度はリン酸化酵素NHK-1よる遺伝子発現の調節などの生物学的現象を解析し他のヒストン修飾であるH2AのC末端の118番目リジンのユビキチン化とのクロストークを明らかににした。またこれらの修飾はヒストンH3のメチル化に影響することにより遺伝子転写開始を調節することを明らかにした。さらにMIK-1及びヒトホモログーであるVRK-1がH2A119番目のトレオニンのリン酸化を触媒し、このリン酸化部位がヒトがん細胞で著しく亢進し、その生物学的な意義を明らかにした。
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Research Products
(3 results)