2009 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現制御におけるDECODE複合体の分子作用機構の解析
Project/Area Number |
17054033
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
緒方 一博 Yokohama City University, 医学研究科, 教授 (90260330)
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Keywords | 転写制御因子 / エンハンソソーム / Runx1 / Ets1 / 化学修飾 / ヒストンシャペロン / クロマチンリモデリング |
Research Abstract |
1) 転写制御因子間の会合によるエンハンセオソーム形成とその制御機構の解析 T細胞受容体遺伝子のエンハンサーに形成される転写制御因子複合体(エンハンソソーム)、Ets1-Runx1-CBFβ-Runx1-CBFβ-DNA六者複合体の結晶化に成功し、放射光実験により、分解能4.0A程度の回折像を得た。現在、さらに高分解能データを得るために条件検討を行っている。Runx1, Ets1等の変異体を作製し機能解析を行い、エンハンソソームの安定化機構と、リン酸化の影響について分子レベルで調べ、リン酸化によるターゲット遺伝子の選択機構を明らかにした。 2) ヒストンシャペロン、ヒストンリモデリング因子およびヒストン修飾酵素によるヌクレオソーム構造の変換機構の解析 ACF (ISWIとACF-1のヘテロダイマー)、ACF-モノヌクレオソーム複合体、およびNAP-1-H2A-H2B複合体、NAP-1-H3-H4複合体について結晶化用の試料調製を行い、結晶化条件の探索を行った。ヒストンアセチル化酵素P300については、これまでに報告されていない、新規HAT活性制御領域を同定した。 3) 転写制御因子の化学修飾による活性制御機構の解析 T細胞やB細胞中で、様々なエンハンサーに対するEts1の結合状態およびリン酸化による結合状態の変化をChIP-qPCRによって調べた。その結果、Ets1のリン酸化によって、Ets1のエンハンサー上での分布が変化することを見いだした。
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Research Products
(5 results)