2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17064017
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
大野 隆央 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算材料科学研究センター, センター長 (30344435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 剛 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算材料科学研究センター, 主任研究員 (50354147)
木野 日織 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算材料科学研究センター, 主任研究員 (70282605)
西野 正理 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算材料科学研究センター, 主任研究員 (80391217)
奈良 純 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算材料科学研究センター, 主任研究員 (30354145)
館山 佳尚 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算材料科学研究センター, 主任研究員 (70354149)
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Keywords | 大規模第一原理計算 / オーダーN手法 / 大域的安定構造探索 / 拡張アンサンブル法 / 実時間開発TDDFT / 反応経路探索法 |
Research Abstract |
本研究課題では、ナノ物質に対する高精度・高速な第一原理シミュレーション手法を確立し、ナノバイオ系・ナノ触媒系への適用を図る。超大規模解析が可能な第一原理オーダーN手法の開発を中心として、安定構造・反応経路探索法、伝導特性解析法、励起状態解析法等のナノ物質の解析に有効な手法を確立する。超大規模シミュレーションにより、ナノ物質の新奇な物性・機能の量子論的な解析・予測、構造と機能の相関関係の解明、新奇な機能の設計とその実現のための構造の提案等、ナノ構造の機能探索・設計に関する量子論的アプローチを目指す。本年度は、オーダーN法第一原理電子状態計算を最初に適用する例として、Ge/Si(001)系の構造安定性に対する研究を行った。この研究において我々は、半経験的なTight Binding計算を用いることによりハットクラスターの構造モデリングを行い、計算条件、重要な構造、全エネルギー評価などを最初に行った。次に、それらの結果から得られたいくつかの重要な系に対してオーダーN法第一原理計算を適用する。その結果、密度汎関数法にもとづくオーダーN法第一原理計算を、約23000原子を含む系に対して、構造最適化まで安定して行えることを示した。また、大域的安定構造を求める手法として拡張アンサンブル法を用いたβ2-microglobulinの安定構造探索を行った。さらに、実時間発展TDDFTを用いた分子の光励起状態の電子-核ダイナミクス、反応経路探索法を用いたSi(111)上のF原子の拡散現象、等の研究を行った。
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Research Products
(4 results)