2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17064017
|
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
大野 隆央 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, センター長 (30344435)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 剛 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, 主任研究員 (50354147)
木野 日織 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, 主任研究員 (70282605)
西野 正理 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, 主任研究員 (80391217)
奈良 純 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, 主任研究員 (30354145)
館山 佳尚 独立行政法人物質・材料研究機構, 計算科学センター, 主任研究員 (70354149)
|
Keywords | 大規模第一原理計算 / オーダーN手法 / 大域的安定構造探索 / 伝導特性解析シミュレーション / 有機単分子架橋系 / 酸化還元反応 / 生体系、DNA |
Research Abstract |
ナノ構造全体を解析できる超大規模第一原理シミュレーション手法は、ナノ物質の示す構造・物性・機能を理解し設計するために不可欠な計算科学技術である。本研究課題では、超大規模解析が可能な第一原理オーダーN手法の開発を中心として、安定構造・反応経路探索法、伝導特性解析法、励起状態解析法等のナノ物質の解析に有効な手法を確立し、ナノバイオ系・ナノ触媒系への適用を図ることを目標としている。 本年度は、オーダーN法第一原理電子状態計算の開発とそれを用いた理論研究として、前年度に引き続きGe/Si(001)系の構造安定性に対する研究を主に行った。前年度に行ったプログラムの効率化と構造モデリング、計算条件、計算精度に対する研究によって、今年度は現実のナノ構造物質において、いくつかの構造モデル、異なるサイズの系に対して第一原理計算を実現し、科学的に重要な結果を得ることに成功した。また、オーダーN手法を生体系に適用するためのテスト計算等も開始した。DNAの塩基、塩基対などに対して局在基底を用いた密度汎関数法計算を行い、量子化学計算の結果との比較などを行った。 さらに本年度は、物質・材料研究機構で以前より開発してきた伝導特性解析プログラムを用いて、有機単分子架橋系の伝導特性に対する第一原理計算を行い、有機分子と金属表面の接点構造によって伝導特性が大きく変わることが分かった。また、電子移動が絡む化学反応に対する新規第一原理自由エネルギー計算手法の開発も行った。
|
Research Products
(11 results)