2006 Fiscal Year Annual Research Report
精密酸塩基触媒を用いる官能基炭素分子の高度分子変換反応の開拓
Project/Area Number |
17065010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丸岡 啓二 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (20135304)
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Keywords | 有機酸塩基触媒 / 炭素炭素結合形成反応 / キラル相間移動触媒 / 不斉分子変換反応 / 不斉共役付加反応 / 二官能基性触媒 / 不斉ヒドロキシアミノ化 |
Research Abstract |
本研究では、天然資源の少ない我が国で炭素資源を有効に活用し、今世紀の社会を支える技術基盤となる環境調和型の実践的有機合成プロセスの確立に向けて、金属を有しない有機酸塩基触媒を独自に創製し、これを有機合成化学の根幹をなす各種の炭素炭素結合形成反応に応じて精密に修飾することで、これまで及びもつかないような反応性・選択性(位置、立体及び官能基)を備えた基盤的炭素骨格形成反応の案出を目指した。既に我々は人エアミノ酸合成のための簡略型キラル相間移動触媒を考案しているが、この触媒は、光学活性ビナフチルジブロモジエステル、アリールホウ酸と第2級アルキルアミンから容易に調製できる。この知見は、光学活性ジブロモジエステルを出発として、いろんなアリールホウ酸と第2級アルキルアミンを組み合わせることによって無数の新規なキラル相間移動触媒が容易にデザイン、調製できる可能性を示唆している。従って、もしある新規な不斉分子変換反応を達成したい場合、各種のアリールホウ酸と第2級アルキルアミンを組み合わせることによって、適切なキラル相間移動触媒のデザインが可能になる。その一例として、先例のないα-置換型シアノ酢酸エステルのアセチレンカルボン酸エステル類への不斉共役付加反応への適用に取り組み、高エナンチオ選択性を得ることに成功した。さらに、新たなキラル有機触媒として、二官能基性キラルヒドロキシアミン触媒を創製し、ニトロソベンゼンを用いた各種アルデヒドの直裁的不斉ヒドロキシアミノ化反応に適用し、望みのヒドロキシアミノ化合物のみを高い光学収率で得ることができた。
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Research Products
(7 results)