2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17065020
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
大寺 純蔵 岡山理科大学, 工学部, 教授 (20131617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折田 明浩 岡山理科大学, 工学部, 助教授 (30262033)
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Keywords | π-電子 / 芳香族 / アセチレン / 二重脱離反応 / スルホン / アルデヒド / 蛍光 / ワンポット |
Research Abstract |
我々の研究室ではスルホンとアルデヒドの間のDouble Elimination反応を利用する芳香族アセチレンの合成法について研究を続けている。最初は最終生成物に至るまでの中間体をそれぞれ単離・精製するstepwise法からスタートし次に必要な反応剤を逐次単一反応器に加えるone-pot反応法を開発した。この反応を利用して様々な芳香族アセチレンの合成に成功したが、本年度はヘテロ芳香族化合物を含むアセチレン化合物を合成した。すなわち、ピリジン、チオフェン、フェロセン環を芳香族アセチレン鎖に導入することにより新しい機能を有する一連の化合物をえた。 つぎにone-pot反応をさらに簡略化したone-shot反応の開拓に取り組んだ。すなわち、スルホン、アルデヒド、脱離剤であるクロロホスフェートまたはTMSClをTHFに溶解し、これに塩基を添加するだけで一気に最終生成物である芳香族アセチレンを得る。種々条件を検討した結果、塩基としてLIHMDSを用いると所期の生成物が高収率で得られることが判明した。これはLiHMDSがアルデヒドに直接反応しないことと、最終ステップであるビニルスルホンからアセチレンへの脱離がスムーズに進行させるに充分な塩基性度を有することを利用した結果達成されたものである。今後この究極のプロセスを用いて様々な芳香族アセチレンを合成する予定である。 機能性芳香族アセチレンの重要な用途として発光材料が挙げられる。芳香族アセチレンの欠点の一つは蛍光量子収率が比較的低いことでありそれらの改良に取り組んでいる。本年度はアセチレン末端に有機珪素基を導入すると量子収率が向上することを見いだした。今後珪素グループの機能解明とその応用、特にセンサーとしての可能性を追求する。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Synthesis and properties of 1,6,7,12,13,18,19,24-octamethyl-dibenzo[def, par]tetraphenylene2005
Author(s)
E.L.Elliott, A.Orita, D.Hasegawa, P.Gantzel, J.Otera, J.S.Siegel
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Journal Title
Org.Biomol.Chem. 3
Pages: 581-583
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