2007 Fiscal Year Annual Research Report
過酸化水素を用いるアルケンへの環境調和型酸化反応の開拓
Project/Area Number |
17065021
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 一彦 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 環境科学技術研究部門, 研究グループ長 (90202093)
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Keywords | 酸化反応 / 過酸化水素 / マグネタイト / 回収再使用触媒 / 環境低負荷型有機合成 / 選択的合成 |
Research Abstract |
回収可能な触媒開発について (1)マグネタイトを用いる回収再使用可能な触媒の作成と反応 回収可能な触媒開発について (1) マグネタイトを用いる回収再使用可能な触媒の作成と反応 2006〜2007年に発見した「マグネタイトをベースとする相関移動触媒の一種が、高い回収再使用性を有する」という知見をもとに本研究では磁石により回収再使用可能な触媒の開発をさらに推進した。従来、本反応に用いる触媒は反応後に回収することが出来ないため、製造した製品内への混入や毎回新品の触媒を加えることによるコスト高といった根本的な問題があった。今回マグネタイトにさらにナトリウムおよびカリウムを選択的に取り込むクラウンエーテルを組み込んだ骨格の相関移動触媒を合成することに成功した。本触媒を用いることでハロゲン交換反応が高活性かつスムーズに進行することを明らかにした。触媒がナノサイズのパーティクル状に分布しているため、活性が飛躍的に高まったものと考えられる。さらに、酸化カリウムのハロゲン化物への求核反応においても本触媒は相関移動クラウンエーテルの働きにより高活性を実現した。本触媒は磁石を用いることで回収が容易であり、8回回収再使用した後も、求核反応の収率は99%以上と、活性の低下は見られなかった。 (2) 白金を用いる触媒 2005年に発見した白金触媒を用いる新規アルコール酸化反応について更なる検討を行い、各種ベンジルアルコールへの反応の適応およびフェニル上の置換基による反応活性の違いについて詳細な検討を行った。
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Research Products
(7 results)