2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17066004
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植田 充美 京都大学, 農学研究科, 教授 (90183201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 昌宏 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 教授 (00183434)
近藤 昭彦 神戸大学, 工学部, 教授 (40205547)
吉田 和哉 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (50252622)
福崎 英一郎 大阪大学, 工学研究科, 助教授 (40273594)
伊藤 嘉浩 理化学研究所, 伊藤ナノ医工学研究室, 主任研究員 (40192497)
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Keywords | タンパク質のリン酸化 / メタボロミクス / ストレス / ゼブラフィッシュ / シグナル伝達 / 代謝変動 / マイクロアレイ / プロテオミクス |
Research Abstract |
植田:平成18年度までに、世界で初めてシリカモノリスを生体試料適用に実用化するとともに、これをHPLCカラム担体として、高速で高分離というカラム分析では常識を破る多次元化HPLCの開発に成功した。さらに、これを全生物細胞内情報伝達系におけるタンパク質のリン酸化動態の定量解析に、世界で初めてのオンラインシステムとなるチタニアとシリカモノリスカラムを2次元化した新しいナノHPLC/MSシステム構築に展開した。 福崎:平成17年度に開発した重要一次代謝の網羅的観測系を用いて、植物培養細胞における塩ストレス応答の網羅的代謝解析を行った。また、低拡散型ナノLC-ESI-MS/MSのシステムを構築し、微量代謝物高感度分析を達成した。 高木:細胞レベルでは、タンパク質異常が起こす小胞体ストレスを検出する手法を開発(特許出願)、個体レベルでは、ゼブラフィッシュを用いてモデル疾患魚、カメレオン(カルシウム検出タンパク質)発現魚を作製、発生段階における遺伝子産物や細胞内カルシウム解析を行った。 近藤:酵母を用いて、細胞内におけるペプチドリガンドの網羅的かつ定量的な解析を行うためのシステム開発を行った。ヒトのSSTR5レセプターをおよびリガンドであるソマトスタチンをモデルとして用いて、蛍光レポーターによりシグナル伝達量を定量化できる酵母細胞を構築し、さらに1細胞での検出が可能なレベルにまで蛍光感度を高めることに成功した。 吉田:環境ストレス応答の解析モデル細胞であるハロモナスを1%、3%、6%、9%のNaCl条件で培養し、細胞内化合物サンプルを調製した後に、福崎グループが開発したCE-ESI-MSシステムによる代謝変動データを蓄積している。 伊藤:多様な生体分子をマイクロアレイ固定化できるバイオチップを作成できるようになり、表面プラズモン共鳴(SPR)法や、水晶発振マイクロバランス(QCM)測定へ応用できることを明らかにした。またSPR法では2次元測定が可能となった。
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