2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17066004
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
植田 充美 Kyoto University, 農学研究科, 教授 (90183201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 昌宏 北陸先端科学技術大学院大学, マテリアルサイエンス研究科, 教授 (00183434)
近藤 昭彦 神戸大学, 工学部, 教授 (40205547)
仲山 英樹 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (30324982)
福崎 英一郎 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40273594)
伊藤 嘉浩 京都大学, 独立行政法人理化学研究室・伊藤ナノ医工学研究室, 主任研究員 (40192497)
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Keywords | 細胞内情報伝達動態 / ワンセルプロテオーム / 脂質ラフト / 環境ストレス応答 / 代謝プロファイリング / シグナル伝達 / 蛍光プローブ / 侵襲的デジタル定解析 |
Research Abstract |
植田は、細胞内情報伝達動態の侵襲的デジタル定量解析をめざし、フェムト秒レーザを利用したサンプルロスの少ない非接触型の細胞破砕から細胞抽出液を直ちにモノリス担体に吸着までを微量空間で実行できるワンセルプロテオームチップを開発した。また、目的物質の特異的抽出により定量精度の高いプロテオーム解析の確立を目標に、HPLCと質量分析を基盤としたオンライン酵素消化法を確立した。高木は、細胞膜構造の人為的構築と制御を目指し、生細胞膜に近い構造のラフト含有非対称リポソームの作製方法を開発し、ドメインの安定性を評価した。また、アゾベンゼンを含む脂質を利用して、巨大リポソームの形態や小胞の出入を光で制御する技術を開発した。近藤は、ソマトスタチンレセプターのN末端あるいは細胞外ドメインループ2にアミノ酸変異を導入することにより、シグナル伝達に関与する重要なドメインを同定することに成功し、酵母を用いたシステムがシグナル伝達に応用可能なことを示唆した。仲山は、好塩性細胞ハロモナスの全ゲノム造伝子について金属ストレスによる発現変動をゲノムアレイ解析し、銅または亜鉛ストレスに応答して機能するイオン輸送体遺伝子を同定した。また、メタボローム解析により、細胞の銅恒常性に関与する代謝物を特定した。福崎は、GC/MSSおよびCE/MSを用いた基幹一次代謝系の網羅的解析システムを用いて動植物微生物の一次代謝解析を実施した。特に、出芽酵母の寿命と代謝物プロファイルの関係を明らかにするとともに、併せて低分子RNA高感度定量法を開発した。伊藤は、炎症、症候群、ガン細胞における薬剤耐性などの臨床的な観点から注目されているグルタチオントランスフェラーゼの生細胞内での活性を検出することが可能な新規蛍光プローブを開発した。
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