2007 Fiscal Year Annual Research Report
寸法と分子形状を超精密制御したハイブリッド共役ポリマーの極限性能
| Project/Area Number |
17067009
|
|---|
| Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
|---|
Principal Investigator |
堀田 収 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (00360743)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山雄 健史 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (10397606)
|
|---|
| Keywords | (チオフエン / フェニレン)コオリゴマー / ハイブリッド共役ボリアー / n型半導体材料 / 電子移動度 / 異方屈折率 / 無閾値狭線化発光 / 回折格子(グレーティング) / スラブ型アクティブ導波路 |
|---|
| Research Abstract |
1ハイブリッド共役ポリマー材料の開発および光学定数の決定
チオフェン環とフェニレン環を分子レベルでハイブリッドして寸法と分子形状を超精密制御したハイブリッド共役ポリマー材料に関し、新たに(チオフェン/フェニレン)コオリゴマー分子の両末端をトリフルオロメチル基で置換したn型半導体材料(AC5-CF_3)を開発し、電子移動度が1cm^2/Vsと高い値を示すことを確認した。また、AC5結晶の顕微分光測定およびレーザー光励起によるレーザー発振スペクトルの詳細な解析から異方屈折率を決定した。特に、c-軸方向に4.0と、有機高分子材料として格段に高い屈折率を示すこと、さらにレーザー媒質としてきわめて優れた光閉じ込め能をもつことを明らかにした。
2(チオフェン/フェニレン)コオリゴマー結晶を用いたスラブ型アクティブ導波路の作製と光学評価
(チオフェン/フェニレン)コオリゴマー結晶の導波路特性を評価した。石英基板上に回折格子(グレーティング)を刻印し、その上にコオリゴマー結晶を貼り付けてスラブ型アクティブ導波路のモデルを作製した。このスラブ導波路に垂直に水銀ランプを照射し、結晶の発光に対する回折格子の効果を調べた。回折格子を敷設しない場合に比べて、発光スペクトルが著しく鋭くなる狭線化発光を観測し、回折格子の優れた効果を明らかにした。一方、結晶端面を水銀ランプでスポット励起した場合、測定装置で達成し得る最低限の励起強度でも狭線化発光が認められ、実際上、無閾値狭線化発光が起こっていることを確認した。
|
