2008 Fiscal Year Annual Research Report
超階層構造における共役ポリマーの励起ダイナミクスと高強度発光機能への展開
Project/Area Number |
17067010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤井 彰彦 Osaka University, 大学院・工学研究科, 准教授 (80304020)
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Keywords | 導電性高分子 / 有機EL / 有機レーザー / 微小共振器 / マイクロリング / マイクロディスク / 蛍光 / レーザーダイオード |
Research Abstract |
高い蛍光量子効率を有する導電性高分子を発光材料として用い、高次に構造制御された超階層構造における発光性導電性高分子の電子・光物性と発光機構の解明を目的とし、高強度発光機能の実現を目指して研究を遂行した。 (1)導電性高分子複合体薄膜の電子・光物性の評価を行った。特に、立体規則性の高く電気伝導性に優れた導電性高分子と発光性に優れた導電性高分子との複合体薄膜を作製し、その発光特性、光学異方性、光導波路特性等の評価を行い、レーザー発振のための複合条件を見出した。また、その電気的測定により、導電率を明らかにし、X線構造解析により、薄膜中の結晶構造と電気的・光学的特性の相関関係を明らかにした。 (2)作製した共役ポリマー複合体リング共振器構造にピコ秒オーダーの超短パルス光励起することにより、低しきい値でのASEおよびレーザー発振を実現した。発光スペクトル及び蛍光寿命の測定により、複合体薄膜において非常に短い励起子寿命と高速、高効率のエネルギー移動を明かにした。 (3)共役ポリマーリング共振器の液体界面の影響を調べ、レーザー発振波長およびピーク間隔の変化を明らかにし、レーザー変調とセンサー応用の可能性を明らかにした。分光エリプソメトリーによる評価により、共役ポリマー薄膜は液体との界面を持つことにより、光学定数が変化し、光学特性および発光特性が変化することが明らかとなった。
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