2005 Fiscal Year Annual Research Report
超階層化を実現する無機半導体ハイブリッド共役ポリマーの創成
Project/Area Number |
17067016
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
陸川 政弘 上智大学, 理工学部, 教授 (10245798)
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Keywords | 超階層構造 / 有機・無機ハイブリッド / 共役ポリマー / 量子閉じ込め構造 / エネルギー移動 / 次元性材料 / フラーレン / オリゴチオフェン |
Research Abstract |
本研究では、無機半導体が有する優れた機能と実用性を継承し、これに共役ポリマーが有する多様性と柔軟性を付加することで、本領域が意図する革新機能を有する次世代材料を生み出すことを目的とする。分子構造の設計だけに止まらずに、共役ポリマーの設計の際に組織性、融合性を加味する。具体的には、共役ポリマーに単分散化、両親媒性化を施すことで、高組織性と超階層性を付与する。 本年度の研究成果を下記に示す。 1.超階層構造を実現する共役ポリマーと共役リガンドの合成 本年度は、フラーレン骨格を有する共役リガンドとオリゴチオフェン骨格を有する共役リガンドの分子設計を行い、実際に合成を試みた。収率は低いものの目的の化合物が、純度よく得られた。さらに、このリガンドに水素結合性相互作用を付与するために、アミノ基やアンモニウム基を導入した。 2.次元制御材料の開発 上記の共役リガンドと無機半導体を分子レベルで複合化した有機無機ハイブリッド次元制御材料を得るために、共役リガンドと無機半導体であるハロゲン化鉛による反応を行った。その結果、共役有機層と半導体無機層が、層状に積み重なった超階層構造体が得られた。その構造解析をX線回折、AFM観察により行った。さらに、これらの材料の初期的な物性を調べるために、紫外・可視吸収や蛍光測定を行った。実現した超階層構造により、励起子吸収が観察され量子閉じ込め効果が見出された。さらに、有機層の共役成分を増加させると、無機層から有機層へのエネルギー移動が観察された。
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Research Products
(6 results)