2006 Fiscal Year Annual Research Report
超階層化を実現する無機半導体ハイブリッド共役ポリマーの創成
Project/Area Number |
17067016
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
陸川 政弘 上智大学, 理工学部, 教授 (10245798)
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Keywords | 高分子構造・物性 / 高分子合成 / 半導体物性 / 量子閉じ込め / 光学活性 / ポリチオフェン / シーケンス / LB膜 |
Research Abstract |
次元制御材料の開発 平成17年度に開発したアミン基、アンモニウム基を有するフラーレン誘導体、オリゴチオフェン誘導体と鉛ハライドを用いて、スピンコート法による無機・有機ハイブリッド材料を作成した。その結果、いずれの共役リガンを用いても良好な2次元量子井戸構造を形成することが分かった。さらに、高分子電解質とスルホン化フラーレン誘導体による超微粒子または0次元量子ドット構造の形成を試みた。ナノオーダーの超微粒子の作成が可能であり、特異な自己組織性や凝集構造が確認でき、超階層化が可能であることが示唆された。フラーレン誘導体の凝集により0次元性は観察されないが、機能触媒としての利用に期待できることがわかった。 光学活性基を用いたポリチオフェンの合成 光学活性基(S-、R-、ラセミ体)を有するポリチオフェン誘導体の合成に成功した。各ポリマーの基本物性、電気的特性、光学特性、ソルバトクロミズム、発光特性の評価を行った。R体の発光量子収率が最も高く、ラセミ体、R体と続いた。現在のところ、その原因は明らかになっていない。それぞれのポリチオフェン誘導体で基本特性はほとんど変わらないが、光学活性のあるなし、またはR体とS体では凝集構造が異なることが予想される。これらの光学活性基による超階層構造の違いを明確にするために、各ポリチオフェン誘導体のLangmuir-Blodgett膜の作製と水面上での凝集過程の観察を行った。 シーケンス制御したポリチオフェン誘導体の合成 光学活性置換チオフェンと無置換チオフェンの配列を制御することで、ホモポリマーより高い自己組織性や超階層性を得ること目的に、シーケンス制御したポリチオフェン誘導体の合成を行った。
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Research Products
(3 results)