2005 Fiscal Year Annual Research Report
光ファイバー通信波長帯量子ドットを用いた高次機能光子源の研究
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17068001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
末宗 幾夫 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (00112178)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 修一郎 日本大学, 理工学部, 助教授 (30307798)
植杉 克弘 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (70261352)
熊野 英和 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (70292042)
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Keywords | 量子ドット / 光ファイバー通信 / InAs / 窒化物混晶 / 微小光共振器 / 光子アンチバンチング / 光子相関測定 / 量子暗号 |
Research Abstract |
量子ドットの量子準位を用いた単一光子発生に関する研究は、量子暗号通信への実用的な光源の実現を目指して近年研究が活発化している。当該研究では、これまで研究を進めてきたIII-V-I系によるひずみ補償による量子ドット発光波長の長波長化の研究を進めると共に、量子ドットからの発光起源の同定とこれに基づく単一光子生成、さらに量子もつれ合い光子対の生成、ならびにこれらを微小光共振器と結合させて、高い光子取り出し効率を持つ光ファイバー通信波長帯高次機能光子源の実現を目指している。本年度は主にInAlAs系量子ドットを用いてその発光励起子起源の同定を進めると共に、光子相関測定によって、励起子発光した光子の単一光子生成を確認した。またパルス励起によって、on-demandに単一光子を生成することができることも示すことができた。同様の測定を使えば、スペクトルでは同時に生成しているように見える発光ピークも、互いに排他的に生成し、同一の量子ドットの量子準位から、初期条件が異なるために異なる発光エネルギーを示している場合があることを確認した。このような光子生成過程を制御する試みとして、量子ドットを励起する際の励起エネルギーの調整によって発光線の制御が可能であることを示し、量子ドットを囲むバリア層だけを励起した場合には中性励起子発光だけの純粋な発光線を生成できることを示した。 これと平行して、量子ドットのひずみ補償による長波長化、高効率化の検討を進め、InAs量子ドットを埋め込む前に、ドット表面を窒化すると発光線幅が細く均一化し、発光量子効率も向上すること、そのメカニズムに関するValence-force-field model計算の検討を行った。その詳細は次年度に引き続いて検討を進める。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Single-Photon Generation from InAlAs Single Quantum Dot2005
Author(s)
S.Kimura, H.Kumano, M.Endo, I.Suemune, T.Yokoi, H.Sasakura, S.Adachi, S.Muto, H.Z.Song, S.Hirose, T.Usuki
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Journal Title
phys.stat.sol.(c) No.11
Pages: 3833-3837
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