2006 Fiscal Year Annual Research Report
偏光双安定面発光半導体レーザを用いた全光型信号処理
Project/Area Number |
17068003
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
河口 仁司 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 教授 (40211180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 健夫 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 助手 (80313360)
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Keywords | 面発光半導体レーザ / 光双安定 / 全光型信号処理 / 全光型フリップ・フロップ / 全光型信号再生 / バッファメモリ / 光シフトレジスタ / フォトニックネットワーク |
Research Abstract |
偏光双安定面発光半導体レーザ(VCSEL)を用い、全光型信号再生による時間ジッタの低減およびシフトレジスタ機能付光バッファメモリ動作を実現した。具体的内容は、 (1)全光型信号再生を実現した。90°偏光のデータ信号とセットパルスを、同じタイミングでVCSELに入射し、両者が同時に入射したときに、VCSELの発振偏光が90°にスイッチする強度に設定する。又、0°偏光のリセットパルスをパルス幅分の時間遅延を与えてVCSELに入射する。その結果、VCSEL出力光の90°偏光成分は、データ信号と同じビット符号をもつ光再生信号となる。時間ジッタが付加された光入力信号に対し、リタイミング動作により時間ジッタの低減を実現した。 (2)光バッファメモリ動作を実験的に確認した。90°偏光の入力データ信号と90°偏光のSetパルスをVCSELに注入すると,データ信号とSetパルスが同時に注入された時にのみVCSELの発振偏光が90°に切り替わり、データ信号の情報が発振偏光状態として記録される。VCSEL出力光を90°方向の偏光子に通してゲートをかけると、記録された情報が再生される。今回、VCSELを2つ用いることにより、2ビットのメモリ動作を実現した。 (3)シフトレジスタ機能を実現した。光入力信号の"1"又は"0"はVCSELの発振偏光として記録される。このVCSEL(VCSEL1)の発振光を2番目のVCSEL(VCSEL2)へ注入することにより、VCSEL2の偏光をスイッチし、情報を転送することができる。今回、2つの方式によりシフトレジスタ機能を実現した。VCSEL2から信号を読み出した後、リセット光でVCSEL2の偏光を0°にリセットする方法、およびVCSEL2にVCSEL1の発振光を注入することにより、VCSEL1の情報をVCSEL2に重ね書きする方式である。
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Research Products
(14 results)