2007 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロリングフィルタ回路による波長スイッチングと波長ラベル符号多重化
Project/Area Number |
17068009
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
國分 泰雄 Yokohama National University, 大学院・工学研究院, 教授 (60134839)
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Keywords | マイクロリング共振器 / 直列結合 / 波長選択スイッチ / 非遮断性 / 熱光学効果 / 波長ラベル符号化 / 温度無依存化 / 偏光無依存化 |
Research Abstract |
本研究では,波長ラベルを用いてフレキシブルかつスケーラブルにパス制御を行うReconfigurable optical Add/Drop multiplexer (ROADM)の基本要素であるヒットレス波長スイッチとその大規模集積化スイッチ回路,およびそれを多段縦列接続して波長スペクトルを符号多重化するための波長ラベル符号化・識別回路の実現を目指している.平成18年度には2次直列結合マイクロリングを用いた基本要素回路(4波長選択および3×3ポートスイッチ)を実証したが,クロストークが十分ではなかった.そこで,スペクトル応答をより箱形にしてクロストークを低減すると共に,隣接チャネル間隔も狭間隔化するため,平成19年度は4次直列結合マイクロリングによる波長選択スイッチを製作し,箱形スペクトル応答を実証した.ただし,熱干渉による共振波長移動が大きく,狭チャネル間隔化の制御が困難であったので,この原因を検討したところ,基板ホルダーの熱伝導性と熱容量の問題であることが判明したため,平成20年度は十分に熱容量と熱伝導性の良好な基板ホルダーを設計して使用する予定である.また,平成18年度に偶然発見した内部応力によるフィルタ中心波長の温度依存性制御技術は,スパッタ成膜によって製作したコア(材料はTa_2O_5-SiO_2)においてのみ実証できていたが,プラズマCVD成膜によって製作したコア(材料はSiON)においても同様に温度係数を制御出来ることを示した.これはSiONの紫外線感光性と組み合わせて,共振波長の高精度トリミングと温度無依存化を同時に実現できる可能性を示している.
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