2007 Fiscal Year Annual Research Report
超短パルス光による超高速非線形光学効果を用いた高次機能光制御
Project/Area Number |
17068010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西澤 典彦 Osaka University, 大学院・工学研究科, 准教授 (30273288)
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Keywords | 全光制御 / 超短パルス / 光ファイバ / ソリトン / スーパーコンティニューム / ファイバレーザー / 非線形光学効果 / パルス捕捉 |
Research Abstract |
本年度は,研究目的,及び研究計画に基づき研究を実施し,下記の成果を得た. 1.電子制御型超高速波長可変超短パルス光源の開発 波長1.55umで発振するEr添加超短パルスファイバレーザーと音響光学変調器,任意波形発振器を用いて,電子制御型の超高速波長可変超短パルス光源の開発を行った.そして,波長1.6〜1.9umに渡る超高速波長可変超短パルス光の生成に成功した.駆動波形の調整によつて,ガウス型の疑似的なスーパーコンティニューム(SC)光の生成に成功した.この光源は,帯域内の任意の中心波長に任意の形状のSC光を生成することができる,新しい光源である. 2.超広帯域高精度スーパーコンティニューム光の生成 高強度の1psパルスファイバレーザーの出力を大口径フォトニック結晶ファイバに結合し,高強度な100fsの超短ソリトンパルスを生成した.更に,この超短ソリトンパルスを高非線形ファイバに結合し,波長1.05〜2.2umの1オクターブ以上に渡って広がる高精度SC光の生成に成功した.全帯域に渡って±5dBの平坦性を得ることができた. 3.広帯域波長可変超短パルス光源を用いた非線形光学効果による相互作用現象の解析 これまでに申請者が開発した広帯域波長可変超短パルス光源を用いて,複屈折ファイバにおける直交偏光パルス光間のパルス捕捉現象の特性の解析を行った.そして,単一のパルスによる実験で最大25dB,2つのパルスを用いた実験で最大15dBの光増幅特性を初めて確認した.又,捕捉パルスはチャープのない理想的なソリトンパルスに整形されていることを確認した.
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