2008 Fiscal Year Annual Research Report
多重光機能システムと次世代フォトニック信号処理への応用
Project/Area Number |
17068012
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
小舘 香椎子 Japan Women's University, 理学部, 教授 (20060668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒井 友紀 日本女子大学, 理学部, 助教 (60409274)
和田 尚也 独立行政法人情報通信研究機構, 情報通信部門, 研究マネージャー (20358873)
宮崎 哲弥 独立行政法人情報通信研究機構, 情報通信部門, グループリーダー (90358870)
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Keywords | 多重光機能システム / 超高速フォトニックネットワーク / スペクトル信号処理 / 位相符号・復号化 / Binary Phase Shift Keying符号 / VBS / OSS / 超高速光パルス生成 |
Research Abstract |
本研究では、平成19年度までに得られた多重光機能システムと次世代フォトニック信号処理への応用に関する研究成果をふまえ、導波路型光波シンセサイザ(OSS)・自由空間型可変スペクトルコントローラ(VBS)を用いたスペクトル領域における位相制御技術の新展開と超高速フォトニックネットワークにおける実用システムへの適用に関する検討を行った。 主な研究成果は、VBSを用いたスペクトル領域の位相符号・復号化の実現である。VBSはフーリエ変換素子に回折格子を用い、空間光変調器と偏光子でスペクトルの強度と位相を独立に制御可能な独自開発の光機能システムである。我々は、10GHz間隔・340chでスペクトルの各成分を制御可能なVBSを用い、2, 8chipで100Gchip/sと200Gchip/sのBinary Phase Shift Keying符号生成を行った。また、符号化された光信号を復号化し、自己相関では時間波形において高いピークが得られ、相互相関ではピークが抑圧されることを確認した。これらの結果からVBSを用いた高分解能スペクトル制御により、チップ間レートが可変な光ラベル生成が可能であり、生成する光ラベルのチップ数や中心波長も任意に変えることができる。 さらなる研究成果として、OSSの位相制御機能のみを用いた超高速繰り返し周波数を有する光パルス列生成の実証が挙げられる。実証実験では、繰り返し周波数10GHzのモード同期レーザからの光パルス列を10GHz間隔・20chのOSSを用い、最大繰り返し周波数50GHzの光パルス列にすることに成功した。 これらの研究成果をふまえ、提案したスペクトル信号処理により、光の周波数・時間・空間・位相・強度の自由度を活かしたフォトニック信号処理を提案し、実現することができた。今後はさらにルーティング処理などの革新的次世代のフォトニックネットワークシステムの構築に向けた適用が期待される。
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Research Products
(7 results)