2006 Fiscal Year Annual Research Report
大強度光子ビームを用いたエキゾティックバリオンの研究
Project/Area Number |
17070004
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中野 貴志 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (80212091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
與曽井 優 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (80183995)
藤原 守 大阪大学, 核物理研究センター, 助教授 (00030031)
堀田 智明 大阪大学, 核物理研究センター, 助手 (30332745)
村松 憲仁 大阪大学, 核物理研究センター, 特任助手 (40397766)
清水 肇 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (20178982)
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Keywords | シータ粒子 / ペンタクォーク / レーザー電子光ビーム |
Research Abstract |
シータ(Θ^+)粒子は、SPring-8のレーザー電子光ビームを原子核に照射した実験で世界初めて実験的に存在の可能性が示された5クォーク粒子である。 本研究の目的は、大強度レーザー電子光ビームを用いた高統計のΘ^+粒子探索実験を行い、Θ^+が実在するのであれば、その存在を実験的に確立することである。さらに、実在が確認された場合は、理論グループと協力してΘ^+生成の反応機構を解明し、スピンやパリティをはじめとするΘ^+粒子の性質について新たな知見を得ることである。本年度は、高出力擬似CW全固体UVレーザーをArレーザーに置き換えて、レーザー電子光ビームの高輝度化を実現した。全固体UVレーザーは、1台あたりの出力もArレーザーよりも大きく、さらに水冷の必要が無く、コンパクトなため、複数台を同時に使用することができる。本年度は、2台同時に使用し、ビーム強度を従来の約2倍の2メガ個/秒にまで高強度化した。レーザーの入射強度が上がると熱吸収のため光学系に歪みが生じ、ビーム強度の劣化や不安定性の原因になる。本年度はレーザーの偏光方向調整のための光学機器をビームイクスパンダーの下流に置く改造を行い、安定したビーム強度が保てるようになった。
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