2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17073007
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
北爪 智哉 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 教授 (30092547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 知子 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 講師 (10319494)
岩井 伯隆 東京工業大学, フロンティア創造共同研究センター, 助手 (80376938)
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Keywords | 機能性イオン液体 / 進化型反応場 / 酵素反応 / フッ素系物質 / 酸化反応 / 部位特異的変換 / 遺伝子組換え / フッ素化酵素 |
Research Abstract |
複合機能型イオン液体 機能性を有する物質(クラウンエーテル、TEMPO、NHPI等)にイオン液体部位を結合させ、イオン液体に溶解する機能性イオン液体を創製し、それら複合体の機能発現と再使用に関して検討した結果、触媒量の機能性イオン液体を用いることにより目的とするカルボキシル化反応、フッ素化反応、酸化反応、ニトロ化反応等が進行することを確認した。特に、クラウンエーテルとの複合機能型イオン液体は繰り返し再利用可能であることを明らかにした。クラウンエーテル担持のイオン性液体のカリウムイオン担持能力の発現機構について、コンピュータを利用してそれらの相互作用について検討した。その結果、カリウムイオンはクラウンエーテル内に捕捉されているのではなく、機能性イオン性液体のイオン性液体部位とクラウンエーテル部位の中間付近に両部位により捕捉されている可能性が高いことを明らかにした。その計算結果は、一般的にはカリウムイオンとクラウンエーテルの1:1の捕捉関係ではなく、中間付近に複数個のカリウムイオンを捕捉可能であると推定され、触媒量の機能性イオン性液体により反応がスムーズに進行したという実験結果を説明することが可能である。 Geotrichum candidumによるフッ素系光学活性体の創製 Geotrichum candidumをアセトン処理して生成させた乾燥菌体(APG4)を高分子体に吸着させた物質による不斉還元反応をイオン液体中で行い、相当する光学活性なフッ素系物質を創製した。イオン液体での菌体を利用するフッ素系光学活性体の創製ははじめての例であり、非常に高い光学純度で選択的一方の光学異性体を得ることに成功した。 フッ素化酵素 単離した酵素(フルオリナーゼ)の遺伝子やその部位特異的変換体(購入した遺伝子配列解析装置により確認した)を、プラスミドに組み込み大腸菌で機能発現させた酵素類をイオン液体中で用いてフッ素化反応を検討している。
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Research Products
(1 results)