2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17073015
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
伊藤 敏幸 Tottori University, 工学研究科, 教授 (50193503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川面 基 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (50360243)
早瀬 修一 鳥取大学, 工学研究科, 助教 (50238143)
和泉 好計 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (40026555)
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Keywords | イオン液体 / 酵素反応 / 活性化 / 不斉合成 / アミノ基置換イオン液体 / リパーゼ / 酸化還元酵素 |
Research Abstract |
イオン液体を溶媒とするリパーゼ触媒反応を展開し, イオン液体溶媒に酵素を固定化して再使用する反応システムを構築し, さらに, ポリオキシエチレン鎖を持つイオン液体で酵素をコーティングするとリパーゼが顕著に活性化できることを明らかにした. 本年度は下記の成果を得た. (1) アミノ基置換イオン液体コーティングによる酵素の活性化と反応制御 先に開発したアルキルPEG硫酸=イミダゾリウムとアミノ酸の協調作用で, リパーゼ活性化が起こることを明らかにした. 特に, プロリン側鎖を連結した新規プロリン置換イオン液体を合成し, リパーゼPSをこのイオン液体でコーティング処理すると顕著な反応加速が起こり, 非天然D-プロリン置換イオン液体コーティングが最も活性化に効果があることを明らかにした. (2) 酵素反応に適した新規ホスホニウム塩イオン液体の開発 新規ホスホニウム塩イオン液体を合成し, このホスホニウム塩イオン液体中でリパーゼ触媒不斉アシル化反応を行ったところ, ジイソプロピルエーテルよりも反応が速いことがわかった. イオン液体という溶媒に酵素を固定化して再使用できることはすでに確立していたが, 従来のジイソプロピルエーテル溶媒に較べると反応速度が低いという問題点があった. 今回開発したホスホニウム塩イオン液体を溶媒に用いた場合, 初めて有機溶媒を越える反応速度でアシル化反応が実現し, このイオン液体中でイオン液体コーティング酵素を10回にわたって再使用することができた.
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Research Products
(36 results)