2007 Fiscal Year Annual Research Report
国家的大規模プロジェクトにおける技術融合メカニズム
Project/Area Number |
17074001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野城 智也 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 教授 (30239743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤森 照信 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (80159128)
西本 賢二 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (30361645)
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Keywords | 技術革新 / 大規模プロジェクト / 技術融合 / 技術的分業 |
Research Abstract |
日本の戦後の技術の相当多数はプロジェクトのなかから生まれてきた。プロジェクトという有期の臨時組織のなかで、異なる企業・組織に属する、異なる技能・技術を持った技術者たちが協調的に働き、複雑かつ変動する要求条件に対する技術的解答を生み出してきた。本研究は、このような経緯を踏まえ、20世紀に展開された国家的な大規模プロジェクトをケーススタディ対象にして、プロジェクトにおいて技術融合が生起していくメカニズムについて以下の点を明らかにすることを目的にする。 1. 大規模プロジェクトにおける技術融合プロセス 2. 技術融合を促進及び阻害する構造的要因 3. 大規模プロジェクトで創造された技術の水平展開・移転プロセス 19年度においては、省エネルギー技術開発.プレファブ技術の開発、万国博覧会・オリンピックという国家事業が誘発した種々のプロジェクト型技術革新の事例にケーススタディ対象の対象を拡げて研究を展開した。ブレーンストーミングにより、下記の事項に焦点を当て、国家的大規模プロジェクトにおける技術融合プロセス及びその構造的促進・阻害要因にかかわる作業仮説的モデルを策定した。 1. プロジェクト型技術開発に関与した主体の行動・態度とリーダー・まとめ役との関係性 2. プロジェクト型技術開発をすすめるうえで基盤になった制度、知識保有・涵養のあり方 3. 開発された技術の水平展開・移転プロセスとその構造的促進・阻害要因 この仮説的モデルを検証すべくロンドン大学ピーター・モリス教授ら海外の研究者とも意見交換した。
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