2005 Fiscal Year Annual Research Report
技術リスク管理のための社会システムの歴史的発展過程に関する研究
Project/Area Number |
17074002
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
三上 喜貴 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70293264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淺井 達雄 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60345535)
松井 志菜子 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80377217)
李 志東 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (80272871)
渡辺 研司 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (90361930)
木村 哲也 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70273802)
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Keywords | 技術リスク / ボイラー安全 / 情報セキュリティ / 技術者倫理 / 工学会 |
Research Abstract |
本年度はもっとも古い技術リスク領域としてのボイラー安全問題と,逆にもっとも新しい領域である情報セキュリティの二つの分野について調査研究を行った.具体的には, (1)安全規制関係の明治期以降の入手困難な法令類についての収集,入力に着手.明治期の工学,工業関係の基本資料である「工学会誌」(復刻版)を購入.安全関係の記録の目録作成に着手.なお,同誌は1881(明治14)年11月に工学会(現日本工学会)から発行され,1921(大正10)年10月まで発刊された『工学会誌』全452巻(創刊時は『工学叢誌』,1884(明治17)年9月から『工学会誌』となったものである. (2)ボイラー安全問題については,明治期にボイラー検査・保険会社として設立された第一機関汽罐保険株式会社の継承会社である損保ジャパンを訪問してボイラー検査・保険事業の現状,問題点などに関する情報・資料を収集したほか,各種文献調査により,米国機械技術者協会(ASME)のボイラーコードの事例をもとに,ASMEでは,ボイラーコードの規格開発と同時に学協会としての倫理規定開発に着手した経過を分析.政府以外の主体が公共の安全にかかわる基準を設定する場合,第三者に対して技術者協会の中立性,公益性を立証する必要があり,こうした文脈において技術者倫理綱領が生まれたことを確認するとともに,日本との比較研究をおこなった. (3)他方,情報セキュリティに関する研究としては,知的財産立国を目指すわが国の立場から,知的財産権,中でも営業秘密に関して,日中比較研究を行った.平成18年1月から2月にかけて中国主要都市で活動する企業における意識調査と実態調査を行った. また,引き続いて,アジアを中心とするわが国を含む7カ国における情報セキュリティ管理法に及ぼす文化的側面からの意識および実態調査を行った。
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Research Products
(2 results)