2008 Fiscal Year Annual Research Report
技術リスク管理のための社会システムの歴史的発展過程に関する研究
Project/Area Number |
17074002
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
三上 喜貴 Nagaoka University of Technology, 技術経営研究科, 教授 (70293264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 研司 長岡技術科学大学, 技術経営研究科, 准教授 (90361930)
浅井 達雄 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60345535)
木村 哲也 長岡技術科学大学, 技術経営研究科, 准教授 (70273802)
門脇 敏 長岡技術科学大学, 技術経営研究科, 教授 (20185888)
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Keywords | 安全規格 / システム安全 / 技術者協会 / リスク評価分析 / 保険事業 / 第三者検査 / XML |
Research Abstract |
当初計画に従い、化学品分野及び環境規制における技術リスク管理に関する内外比較を進めて、「4つの原型」モデルの検証、肉付けを行った。具体的には、危険物規制、環境規制の歴史を、爆発物(火薬類)の規制、可燃物(石油類)の規制、化学物質規制に対象として、日米欧州の規制体系の発展の歩みを各資料により調査し、過年度分の調査結果と合わせて、「安全マネジメントの歴史」と題する図書としての刊行を予定した原稿にとりまとめ中である。危険物は4類型のなかでも特に政府による事前規制によることが典型的な分野であるが、欧州のセベソ指令以降は、プラント運営者の自主的な管理に委ねられる領域が広がっている。また、領域全体で取り組んでいる情報技術活用の観点から、昨年に引き続き歴史データのウェブ上での表現に関しての記述ルールと編集ツールの開発やデータマイニングツールの開発を進めた。前者はテキストで表現されたデータを利便性の高い形でタグ付けし、歴史知識としての流通性を高めようという試みであり、後者は二部グラフの分割理論を用いた概念構造抽出のためのツールである。更に技術史の分析に不可欠な情報源である特許情報、特に引用情報をもとに技術系統図などを作成するツールを開発した。以上のほか、消費者の製品安全に関する社会的な関心が高まっていることから、この分野での日本の事故実態及び事故に関する情報収集体制の問題点などについての調査分析を行った。また、領域内での他研究グループとの討議のなかで派生した問題意識を踏まえて、日本の技術導入期における教育言語の選択の問題について、具体的には工学教育揺籃期における工学部学生の卒業論文使用言語を指標として調査分析をおこなった。これは多くの途上国が悩みを抱えている点であり、特に途上国に対する日本の技術革新経験という点で有意義な結果となることを期待している。
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Research Products
(8 results)