Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 昇平 名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (70311032)
中村 剛士 名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (90303693)
杉山 豊彦 産業技術総合研究所, サステナブルマテリアル研究部門セラミック応用部材研究グループ, グループ長 (20357271)
島本 実 一橋大学, 商学研究科, 准教授 (20319180)
藤本 昌代 同志社大学, 社会学部, 准教授 (60351277)
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Research Abstract |
本研究では, 地域の嗜好・文化に対応してきた技術が「知性」と「感性」の関係で構築されて来たことに注目する. 研究目標は, 人間の感性や地域性についての統計的解析や特徴抽出の可能性を調査し, また, 専門的職人技術者の知識・思考・判断方法の特徴抽出とそのモデルを設計することである. 平成20年度は, 1)日本酒クラスターにおける伝統産業技術に関する研究、2)人工知能および情報科学に基づく知性と感性の数理モデル化に関して以下の研究を行った。 1) 日本酒クラスターにおける伝統産業に関する調査 京都伏見酒造業を中心とした諸産業の連関構造から, 本地域におけるクラスター継続のメカニズムを検証することを目的とし, これまでに, 関連業者および公的機関への聞き取り調査を行い, 蔵元, 原料生産者, 流通業者, 瓶, ラベル, 種麹屋等々, どのような構図で産業が連関しているのか, また, 関連がどのように変化してきたのかについて明らかにした。また, 伏見日本酒クラスターに関する調査を総合的な見地からまとめの作業に入ることが出来, 平成17年, 18年のフィールドワーク調査, 量的調査に加え, 米国での展開の事例も含め, 伝統的文化と地域の関係, 現在の状態への展開の必然性など, 歴史的経緯, 現代社会における構造的要因について総合的にまとめた. 具体的には平成20年4月より研究協力者(同志社大学COE特別研究員河口充勇)と分担し, 平成18年度末に提出した報告書に詳細なデータを加えたものを11月末までに執筆, 編集を行い, 12月から出版原稿の校正作業に入り, 年度末までに出版した. 2) 人工知能および情報科学に基づく知性と感性の数理モデル化 ある一定の地域内において各固体が持つ嗜好が個体間の交互作用へ影響を与える過程を数理モデルし, 同モデルに起因した文化形成・伝達のメカニズムを解明するために, 遺伝子とミームを用いた性選択のモデル化を提案し, 計算機上に実装し, シミュレーションを行った.
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