2005 Fiscal Year Annual Research Report
細胞組織操作のスキルの解明と柔軟微小物体のマニピュレーションへの応用
Project/Area Number |
17076010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 健司 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (40203228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田窪 朋仁 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (80397695)
谷川 民生 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (30357470)
大場 光太郎 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (70221835)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / バイオ関連機器 / 知能ロボティックス / 細胞・組織 |
Research Abstract |
本研究は,細胞や組織の計測と解析,細胞創製などに必要とされるハンドリング・加工作業を支援するマイクロハンドシステムの高精度化,高速化,多機能化,自動化を目的とする.本年度の研究実績の概要は以下の通りである. (1)幅広いスケールの対象物を操作可能とするため,マイクロハンドの作業領域拡大のためのハンド本体の機構設計を行った.薄板の打ち抜き・曲げ加工により,回転・直動の微小運動を可能とするジョイントの組み合わせで構成されるハンドの基本機構であるパラレルメカニズムの微小化・多段化を実現するための機構設計を行い,有限要素解析により小型化した際のハンド先端の移動量を評価した.この評価結果に基づき,小型化したパラレルメカニズムを試作した. (2)ハンドの駆動装置として,圧電膜および形状記憶合金の利用およびそれらを制御する際の配線方法について検討した.多段化した際には超多自由度機構となることから,その制御手法の検討を行った. (3)簡易に設置場所を変更でき,システムの仕様変更を可能とするために,マイクロハンドシステムの各要素をモジュール化する設計を検討した. (4)ハンドの精度向上に必須となるキャリブレーションの自動化を実現した. (5)マイクロハンドシステムの操作性を向上させるため,GUIの基本設計を行った.ハンドのマニュアル操作のためのGUIおよびオートキャリブレーションのGUIを製作し,操作性を検証した. (6)独自開発したAFM機構をハンドと組み合わせ,細胞の剛性を測定するシステムを構築した.ハンドを用いて細胞を保持した後,固定されたAFMカンチレバー先端にハンドを用いて細胞を押し付ける.このときのカンチレバーの変形量とハンドの移動量から細胞の変形量と細胞に作用する力を計測し,剛性を求める.イースト菌細胞,白血球細胞の剛性計測を行い,システムの有効性を評価した.
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Research Products
(2 results)