2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞組織操作のスキルの解明と柔軟微小物体のマニピュレーションへの応用
Project/Area Number |
17076010
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
井上 健司 Yamagata University, 大学院・理工学研究科, 教授 (40203228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 健生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90301275)
前 泰志 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (50304027)
田窪 朋仁 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (80397695)
谷川 民生 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (30357470)
大原 賢一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (50517886)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / バイオ関連機器 / 知能ロボティックス / 細胞・組織 / マイクロハンド / マイクロマニピュレーション / 細胞操作 |
Research Abstract |
本研究は, 細胞や組織の計測と解析, 細胞創製などに必要とされるハンドリング作業を支援するマイクロハンドシステムの高精度化, 高速化, 多機能化, 自動化を目的とする. 本年度の研究実績の概要は以下の通りである. マルチスケールの微細操作を可能とするため, 広範囲な作業領域をカバーできる3自由度機構を提案した. この機構は, 複数の薄板を多数重ねて圧電アクチュエータの変位を拡大する. 薄板の枚数を変えることで拡大率を変化させ, 目的に応じた作業領域を持つマイクロハンドを容易に構成することができる. 製作したマイクロハンドは3枚の薄板を用い, 指先で80×200×100ミクロンの作業領域を有する. このハンドで, 直径20ミクロン程度の微小物体の把持に成功した. マイクロハンドシステムの使いやすさ向上のため, 指先の位置合わせ用に微調整機構を付加し, 画像処理を利用して, 2本指先端の位置合わせやマイクロハンドのキャリブレーションを自動化した. 微小力センサを指に取り付け, 物体を把持したときの力を操作者にフィードバックする操作系を構築した. 歯の再生医療に必要な細胞操作にマイクロハンドを応用することを目的として, ゲル中でのマイクロハンドの制御法を検討した. ゲル中で指を動かすとゲル全体が動いてしまい, ゲルの中の対象物をハンドリングしにくい. そこで, 指を振動させることによりゲルの影響を低減し, マイクロハンドの操作性を向上できるかを実験した. 把持した微小物体の回転操作を実現する方法として, 各指が軸回りに回転する回転2本指マイクロハンドを提案した, 製作したマイクロハンドにより, 直径100ミクロン程度の柔軟微小物体の3次元移動および2軸回りの回転が可能であることを示した.
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Research Products
(10 results)