2009 Fiscal Year Annual Research Report
細胞組織操作のスキルの解明と柔軟微小物体のマニピュレーションへの応用
Project/Area Number |
17076010
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
井上 健司 Yamagata University, 大学院・理工学研究科, 教授 (40203228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 健生 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (90301275)
前 泰志 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (50304027)
田窪 朋仁 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (80397695)
谷川 民生 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (30357470)
大原 賢一 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (50517886)
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Keywords | マイクロ・ナノデバイス / バイオ関連機器 / 知能ロボティックス / 細胞・組織 / マイクロハンド / マイクロマニピュレーション / 細胞操作 |
Research Abstract |
本研究は,細胞や組織の計測と解析,細胞創製などに必要とされるハンドリング作業を支援するマイクロハンドシステムの高精度化,高速化,多機能化,自動化を目的とする.本年度の研究実績の概要は以下の通りである. (1)精度を保ちながら多様な大きさの細胞の操作を実現するために,パラレルメカニズムとシリアルメカニズムをハイブリッドにした機構を考案し,2本指マイクロハンドを構築した.開発したマイクロハンドにより,10μm程度の大きさの繊維芽細胞から,約100μmの牛の卵子まで,広範囲な対象物の把持が可能となった.(2)指先に相当するガラス棒のたわみを計測可能なひずみセンサを利用した剛性計測系を構築した.本センサにより,柔軟な細胞操作という2本指マイクロハンドの利点を生かしながら,同時に把持対象の剛性計測を行うことができる.(3)指先の取り付け・取り換え作業を簡単に行うために,先端位置の微調整機構および自動先端合わせ技術を開発し,システムの初期設定にかかる負荷の低減を実現した.(4)マイクロハンドの構成要素をRTミドルウェアで動作するコンポーネントとして用意することで,ユーザレベルでシステムの構造を柔軟に変更,拡張できる枠組みを示した.(5)薄板ヒンジを用いた拡大機構と3自由度駆動機構の2種を開発し,微小操作が可能なマイクロハンドを開発した.市販品のステージや微小位置あわせ機構と組み合わせることでシステムを構築し,直径20μmのビーズのハンドリングを実現した.(6)各指が並進3自由度と軸回りの回転1自由度の4自由度を持つ回転2本指マイクロハンドを構築した.このハンドにより,直径100μm程度の柔軟微小物体の並進移動および回転が可能であることを示した.
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Research Products
(10 results)