2006 Fiscal Year Annual Research Report
試験管内タンパク質合成の分子基盤と細胞機能模倣に向けたその応用
Project/Area Number |
17076011
|
Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
片岡 正俊 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究センター, 研究チーム長 (20224438)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 康雄 徳島大学, ゲノム機能研究センター, 教授 (60226157)
石田 竜弘 徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (50325271)
森 秀治 岡山大学, 医歯総合研究科, 助教授 (50220009)
|
Keywords | 試験管内タンパク質合成 / 細胞機能の模倣 / マイクロチップ電気泳動 / 膜タンパク質 / ナノバイオデバイス / 合成ペプチド |
Research Abstract |
試験内タンパク質合成系では、生細胞を用いた合成系よりタンパク質の合成効率が一般的に低いことが知られているが、これは合成反応系での老廃物の蓄積やエネルギー源の枯渇によると考えられ、最近では半透膜を用いた透析系を利用して合成反応系からの反応老廃物の除去とエネルギ._源の持続的補給によりタンパク質の合成効率の向上を行っている。また個々のタンパク質の至的な発現条件は、タンパク合成の反応温度やATPなどのエネルギー源の濃度などがそれぞれで異なることが知られている。そこで平成18年度は個々のタンパク質の至的な発現条件を検討するデバイスとして、核酸やタンパク質の解析において迅速・高感度な解析が期待できるマイクロチップ電気泳動の応用を見据えポリジメチルシロキサン(PDMS)を材質として透析用の半透膜を利用してタンパク質合成において反応槽10ml、供給槽100m1の透析装置を作製し、迅速なタンパク質合成解析系の構築を行った。さらに膜タンパク質の再構成実験では、合成ペプチドとリポソームを用いて自発的に膜に移行し、方向性を持って膜に挿入されるペプチドのデザインと調整を行っている。平成18年度の実績として合成ペプチドを用いたこのモデル系を用いることで、膜挿入部分にロイシンの挿入により疎水性を増すこと、およびペプチドC末端をポジティブチャージ、N末端をネガティブチャージすることでC末端をリポソーム内に向けて合成ペプチドの自発的な膜挿入に成功した。
|
Research Products
(6 results)