2005 Fiscal Year Annual Research Report
組織形成のメカノバイオロジーと機能組織のロボット加工技術
Project/Area Number |
17076012
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松田 武久 九州大学, 大学院医学研究院, 教授 (60142189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木戸秋 悟 九州大学, 大学院医学研究院, 助教授 (10336018)
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Keywords | メカノバイオロジー / メカノアクティブ骨格基材 / セルディスペンスロボ |
Research Abstract |
本研究では,プローブ顕微鏡による超微小力学的計測による単一細胞レベルおよび組織レベルのバイオメカニクス、細胞の空間配置のロボット操作技術、管状階層性血管組織の自動形成技術、および組織化を誘導する力学的ストレス場の負荷技術(動脈組織および軟骨組織)、および各々の組織に固有の力学場に感応する人工基材の設計と成型加工技術(光マイクロ立体成型および高電圧紡糸)の開発を目的とする,初年度は、基材上・三次元マトリックスで空間的に細胞を高精度配置する技術および階層組織化する技術、および生体力学場に最適に感応し得る骨格基材の設計と生理的メカノ・ストレス負荷技術の開発で用いるロボット加工器機の立ち上げを行った。具体的には、(1)微細加工により作製する人工基材および三次元マトリックス上での細胞のプログラミング配置と、これを応用した階層的機能組織の構築を可能とするセルディスペンスロボット、(2)生理的メカノ・ストレス(圧縮・シェアストレス等)をin vitroで再現する、生体力学場連続負荷装置および血流模倣循環回路装置、を新たに自作した。これらを応用して、生体力学場とよく適合した機械的特性を有する電界紡糸型骨格基材に対して、生体埋込み前に人工組織を負荷培養することで,生体力学場との適合性を向上させるメカノアクティブ骨格基材のプロトタイプの作製を行った。また、同時に、細胞が基材表面に接着・伸展する際の形態を決定するメカノバィオロジーの理解を拡充するため,原子間力顕微鏡・微弱光蛍光顕微鏡・顕微分光システムを用いて,微細パターン化表面上で形態規制培養した細胞やシェアストレス等の生体力学場要因を負荷した細胞の膜弾性・膜張力分布と細胞骨格分布の動的変化,および細胞接着界面の力学特性等の諸要因間の相互連関について定量的解析法を確立した.
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