2006 Fiscal Year Annual Research Report
組織形成のメカノバイオロジーと機能組織のロボット加工技術
Project/Area Number |
17076012
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 武久 金沢工業大学, ゲノム生物工学研究所, 教授 (60142189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木戸秋 悟 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (10336018)
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Keywords | メカノバイオロジー / メカノアクティブ骨格基材 / セルディスペンスロボット |
Research Abstract |
本研究では,単一細胞および組織レベルのバイオメカニクス、細胞の空間配置のロボット操作技術、機能組織の自動形成技術、組織化を誘導する力学的ストレス場の負荷技術、および各々の組織に固有の力学場に感応する人工基材の設計と成型加工技術(光マイクロ立体成型および高電圧紡糸)の開発を目的とする.(1)人工基材表面の光駆動の極微修飾技術,(2)人工基材上の微小領域における細胞の脱離・組織の剥離を可能とする感温性人工細胞外マトリックスの分子設計,(3)細胞・組織のナノバイオメカニクス測定,(4)電界紡糸技術,(5)三次元組織形成のロボットおよび生理的な力学場を模倣した力学的負荷システムの各手法を応用し,プロトタイプの高秩序機能組織をつくる.今年度は下記の三課題について詳細な検討・解析を進めた。 I.細胞の高精度空間配置および階層組織化技術:セルディスペンスロボット,自動細胞シート巻き上げ装置等のロボット加工技術を開発し、微細加工により作製する人工基材および三次元マトリックス上での細胞のプログラミング配置と、これを応用した階層的機能組織の構築を行った. II.細胞機能の発現および機能的組織化の生物学的・構造的・力学的性質の定量化:細胞が基材表面に接着・伸展する際の形態を決定するメカノバイオロジーの理解を拡充するため,原子間力顕微鏡-微弱光蛍光顕微鏡-顕微分光システムを用いて,微細パターン化表面上で形態規制培養した細胞やシェアストレス等の生体力学場要因を負荷した細胞の膜弾性・膜張力分布と細胞骨格分布の動的変化,および細胞接着界面の力学特性等の諸要因間の相互連関の系統的解析を行った III.生体力学場に最適に感応し得る骨格基材の設計と生理的メカノ・ストレス負荷技術の開発:電界紡糸法等の活用により、生体力学場とよく適合した機械的特性を有する骨格基材(メカノアクティブ骨格基材)の作製を行った.
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