2008 Fiscal Year Annual Research Report
組織形成のメカノバイオロジーと機能組織のロボット加工技術
Project/Area Number |
17076012
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
松田 武久 Kanazawa Institute of Technology, ゲノム生物工学研究所, 教授 (60142189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木戸秋 悟 九州大学, 先導物質化学研究所, 教授 (10336018)
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Keywords | 生体材料 / 再生医学 / 細胞・組織 / マイクロナノデバイス / 生物物理 |
Research Abstract |
本研究では, 単一細胞および組織レベルのバイオメカニクス、細胞の空間配置のロボット操作技術、機能組織の自動形成技術、組織化を誘導する力学的ストレス場の負荷技術、および各々の組織に固有の力学場に感応する人工基材の設計と成型加工技術(光マイクロ立体成型および高電圧紡糸)の開発を目的とする. 今年度は下記の三課題について詳細な検討・解析を進めた。 I. 細胞の高精度空間配置および階層組織化技術 : Dispenser(custom design)をCAD/CAMで操作するロボット加工技術によって、人工細胞外マトリックスゲル内への内皮細胞を打ち込み、毛細血管様組織形成を行った。加工技術としてエレクトロスピニングによる紡糸による人工血管を系統的に行い、ドラッグ徐放性、porosity制御および屈曲性、圧依存性を含めて、一連の研究成果をあげた。 II. 生体力学場に最適に感応し得る骨格基材の設計と生理的メカノ・ストレス負荷技術の開発 : 電界紡糸法等の活用により、生体力学場とよく適合した機械的特性を有する骨格基材(メカノアクティブ骨格基材)の作製として、動脈圧によく応答する人工血管を構築した。軟骨細胞組織形成において、生体外で圧縮応力を負荷できるリアクタ(custom design)で、圧縮応力負荷の意義をmRNAおよび蛋白質発現、および転写機構から明らかにした。 III. 細胞操作ベクトル材料の開発 : 縮小投影式光リソグラフィー弾性マイクロパターニング装置を独自に開発し、細胞接着性ゲルの表面弾性分布の精密設計技術を確立した。今年度は鋸型弾性勾配の繰り返しパターンを設計することにより、メカノタクシス特性によって駆動される細胞運動の長距離整流化が可能であることを見出し、細胞運動ベクトルの操作材料の新しい設計法を確立した。
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