2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17076017
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
本田 文江 Hosei University, 生命科学部, 教授 (80343747)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 雅 東京大学, 医科学研究所, 教授 (40134621)
坂口 剛正 広島大学, 医歯薬大学院, 教授 (70196070)
安田 二朗 科学警察研究所, 法科学第一部, 室長 (10282518)
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Keywords | インフルエンザウイルス / RNAポリメラーゼ / 細胞周期 / 宿主因子 / 単一ウイルス |
Research Abstract |
インフルエンザウイルスは感染細胞の核の機能に依存してゲノムを複製し子孫ウイルスを放出する。インフルエンザウイルス増殖を支援あるいは阻止する宿主細胞因子の分子的実態を解明することとウイルスの単一細胞観察を導入し、ウイルス感染による細胞応答を定量的・総合的に解析することを目的とした。 インフルエンザウイルス増殖に関与する宿主因子をウイルスRNAポリメラーゼと相互作用する宿主蛋白質として酵母two-hybridスクリーニングシステムを利用し9種類の宿主蛋白質を同定した。その中の3蛋白質が細胞周期に関与するタンパク質であった。3種類のタンパク質のうちの1つEbp1(細胞膜上に存在するリセプターErbB3に結合するたんぱく質)に焦点を絞り解析を行った。Ebp1はインフルエンザウイルスのRNAポリメラーゼと相互作用し、RNA合成を阻害することによりウイルス増殖を阻害することを明らかにした。興味深いことにEbp1はインフルエンザウイルス感染により発現が誘導されるがウイルス増殖が抑制されないことがわかった。Ebp1の発現誘導機構の解析の結果ウイルスゲノム-RNAポリメラーゼ-NP複合体の発現により誘導されることが明らかになった。家畜に感染するPPRVの感染によりEbp1が発現誘導されることも明らかにした。 ウイルス感染が細胞周期依存的かどうかを明らかにするために新井史人教授との共同研究で単一ウイルスを光ピンセットで捕捉し細胞に搬送するシステム(マイクロ流体チップ)の構築に成功した。このシステムを利用しインフルエンザウイルスの感染に重要な細胞への付着が静止期の細胞へ選択的であることを明らかにし、静止期の細胞と分裂期の細胞の膜成分の解析からシアル酸の量に大きな違いがあることを明らかにした
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[Journal Article] Analysis of cellular membrane changing induced by influenza virusinfection2009
Author(s)
Takahata, T., Kume, S., Miyoshi, M., Sugiura, T., Honda, A.
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Journal Title
Micro-Nano Mechatronics anf Human Science, IEEE
Pages: 267-270
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