2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17078006
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村田 芳行 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (70263621)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 泉 岡山大学, 資源生物科学研究所, 助手 (40379805)
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Keywords | シロイヌナズナ / 気孔 / 孔辺細胞 / アブシジン酸 / CDPK / チャネル / 活性酸素種 / カルシウム |
Research Abstract |
植物の気孔は、蒸散やガス交換を制御する重要な組織である。これまでに、乾燥で誘導されるアブシジン酸によって誘導される気孔閉口において、タンパク質のリン酸化、脱リン酸化や細胞内カルシウム濃度の上昇、オシレーションが重要であることが報告されて来ている。しかし、アブシジン酸誘導気孔閉口におけるカルシウム依存性タンパク質リン酸化酵素(CDPK)の役割は明らかにされていない。 そこで、本年度の研究の一つとして、昨年度に引き続き、気孔で発現するCDPKの役割について調べ、変異体を用いた実験から、孔辺細胞に発現するCDPK3とCDPK6がアブシジン酸シグナリングにおいて機能していることを明らかにした。具体的には、これら二つのCDPKが、ROSの産生、カルシウムチャネルの活性化、アニオンチャネルの活性化を制御していることを明らかにした。その成果をPLoS Biology (2006)に掲載した。 また、これらの孔辺細胞でのアブシジン酸シグナリングは、ジャスモン酸シグナリングとシグナルネットワークを構築していることを明らかにした。また、それぞれのシグナリングのかなり上流にある分岐点に関する情報も得た。そして、その成果をPlant Physiol. (2007)に掲載した。 また、アブシジン酸によってリン酸化・脱リン酸化されるタンパク質を同定し、その変異体のアブシジン酸に対する応答を調べ、新規アブシジン酸シグナル分子の候補を得た。
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Research Products
(7 results)