2005 Fiscal Year Annual Research Report
G蛋白質シグナルによる物質輸送ダイナミズムのバイオイメージング解析
Project/Area Number |
17079009
|
Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
望月 直樹 国立循環器病センター(研究所), 循環器形態部, 部長 (30311426)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福原 茂朋 国立循環器病センター(研究所), 循環器形態部, 室長 (70332880)
増田 道隆 国立循環器病センター(研究所), 循環器形態部, 室長 (00190364)
藤田 寿一 国立循環器病センター(研究所), 循環器形態部, 室長 (30212187)
|
Keywords | 低分子量蛋白 / 輸送 / ミオシン / 情報伝達 |
Research Abstract |
G蛋白質のなかでもこれまで、Rabファミリー、Arfファミリー分子が物質輸送を制御すると考えられてきた。本研究班では血管内皮細胞の接着におけるVascular endothelial cadherin (VE-cadherin)の分子の移動を細胞内で観察した結果Rap1分子がこのVE-cadherinのトラフィッキングを調節していると予想される結果を得たのでそのメカニズムについて検討した。 主な研究成果 (1)VE-cadherinのC末端にGreen Fluorescent Protein (GFP)タグを付加して生きた血管内皮細胞でその挙動を観察したところ、VE-cadherin接着の乖離とともに、VE-cadherinが細胞内に取り込まれさらにエンドゾームに局在していくことを明らかにした。このエンドゾームから細胞膜への再移動がcAMPの細胞内の増加により促進されることを明らかにした。cAMPはEpacを介してRap1を活性化することからRap1がVE-cadherinのリサイクリングを調整していることが示唆された。 (2)Rap1を介したエンドゾームからのリサイクリングのメカニズムの候補としてRab5の活性化因子RINファミリー分子とRap1との結合を検討した。Rap1がRINと結合することを免疫沈降法とGST-RIN(Ras結合ドメイン)のプルダウン法で確認できた。 (3)物質輸送に関わる分子ソーティングネキシンフアミリー(SNX)のなかでSNX27というのがRas結合ドメイン(RAドメイン)を有しており、これに結合する低分子GTP結合蛋白質をスクリーニングした。これまでのこのRAドメインに結合するのはRasファミリー分子と予想されていたが、Ras,Rap1,R-Ras,RheBはSNX27には結合しないことがわかった。
|