2005 Fiscal Year Annual Research Report
トランポートソームを対象とした分子実体を伴った相互作用ネットワークの解析
Project/Area Number |
17081003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木下 賢吾 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (60332293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 春木 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (80134485)
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Keywords | トランスポーター / シグナル伝達 / タンパク質間相互作用 / 立体構造 / 分子表面 / リガンド結合部位 / 静電ポテンシャル / ドッキングシュミレーション |
Research Abstract |
トランスポーター系やその下流のシグナル伝達系においては、タンパク質間相互作用が機能発現のキーを担っている。よってタンパク質間相互作用の解明は、生物の複雑な生体システムとそのメカニズムについて分子レベルで理解するのに非常に重要である。そこでタンパク質の複合体を予測する方法として、タンパク質分子表面の相補性に基づいたドッキング手法の開発を行った。また、本特定領域の一つの特徴である薬剤という観点から寄与するために、低分子化合物の結合部位を予測する手法を利用できるように、低分子化合物結合部位データベースの構築を行った。 ヘテロタンパク質に関しては、分子表面の相補性と進化的な保存度に着目し、複合体を予測する。予測法としては、遺伝学的アルゴリズムとモンテカルロ法を融合した新機種法の開発を行った。まだ初期のバージョンなので計算時間がかかるなどの問題があるが、テストケースに関しては良好な計算結果を得られている。また、複合体構造を予測するコンテスト(CAPRI)にも参加し、問題点(特に、進化的な保存度の尺度)の洗い出しと改良を進めている。 低分子結合部位に関しては、効率的な検索による機能部位同定のためにPDBに登録されている全低分子化合物から、構造での冗長性を除いたデータベースの開発を行った。これにより代表的なリガンド結合部位を同定し、エントリー数を約半分にする事ができた。次は、表面の類似性検索による低分子リガンド結合部位の手法と融合することにより、実用レベルのリガンド結合部位の予測手法の確率を目指す。
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