2006 Fiscal Year Annual Research Report
トランポートソームを対象とした分子実体を伴った相互作用ネットワークの解析
Project/Area Number |
17081003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木下 賢吾 The University of Tokyo, 医科学研究所, 准教授 (60332293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 春木 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (80134485)
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Keywords | 蛋白質立体構造 / トランスポートゾーム / バイオインフォマティクス / 蛋白質 / 分子間相互作用 |
Research Abstract |
個々の遺伝子の機能解析がすすむに従って、1遺伝子1機能という考えでは理解できない現象が数多く報告されるようになってきた。それに伴い「システムバイオロジー」で代表されるような、システムや遺伝子相互作用ネットワークとしての生物の理解が求められている。しかし、多くのシステムバイオロジー的アプローチでは、一気に全体を見ようとするあまり、個々の機能分子が高度に抽象化され、それらは情報としてしか扱われない。その結果、従来の生物学的な知見との連携がうまくとれていないのが現状である。さらに、近年数多く明らかにされているたんぱく質の立体構造情報が全く反映することができていない。そこで本研究では、個々の要素に関しては既に多くの知見が得られつつあり、医学・生物学的に非常に重要なイオンチャネル・トランスポーターやシグナル伝達系に特化することにより、トランスポートソームの分子実体を伴った解析を行う。この目的を推進するために、まず「何が」(どの蛋白質が)・「どのように」相互作用そうするのかを明らかにしていく。 本年度は特に、「何が」ということに関しては、マイクロアレーのデータを利用した共発現情報データベースCOXPRESの開発を行い、公開することが出来た。この結果を受けてドイツのMax Planck研究所での研究会から招待され講演・議論を行い、さらに改良するべき点と解析の方向性が明らかになってきた。「どのように」相互作用するのかということに関しては、前年度より引き続いて、表面の形状と物性の相補性に着目した複合体の構造予測法の開発を行い、複合体の構造予測コンテストに参加してきた。その結果、最新のターゲットで良い成績を出すことができたが、さらに改良すべき点があきらかになってきたので、次年度以降も継続して開発を行っていく。
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