2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17081014
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中西 宏之 Kumamoto University, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (80314318)
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Keywords | エンドサイトーシス / インテグリン / ユビキチン / 中心体 / ユビキンチン化酵素E3 / リン脂質 / 細胞膜 / 微小管 |
Research Abstract |
私共は、複数の新しい微小管結合蛋白質を見出しており、このうちSGIP1αとその関連分子FCHO2はリン脂質に結合し、細胞膜を変形させてクラスリン依存性エンドサイトーシスを制御していることを見出している。また、FCHO2が中心体に局在し、このノックダウンは中心体を増大させて、微小管の分布異常と細胞分裂の障害を引き起こすことも明らかにしている。本年度の本研究において、FCHO2の研究を発展させ、以下の成果を得た。 1. FCHO2がインテグリンのエンドサイトーシスを制御していること、この過程でインテグリンがユビキチン化されること、さらにFCHO2がこのユビキチン化をコントロールしていることを明らかにした。また、インテグリンのユビキチン化に関わる酵素(E3)としてNedd4Lを見出した。 2. GFPとγチュブリンの融合タンパク質を細胞に発現させ、FCHO2のノックダウンが分裂終期の中心体の縮小を抑制することを見出した。さらにDendra2とγチュブリンの融合タンパク質を発現させた細胞株を樹立した。Dendra2は、ある波長のレーザー光を照射すると、緑から赤に変わる蛍光タンパク質である。この細胞株を用いて、FCHO2のノックダウンが間期の中心体からのγチュブリンのダウンレギュレーションを抑制することを明らかにした。また、中心体におけるFCHO2と関連したユビキチン化酵素(E3)としてWWP1を見出した。 このように本年度の本研究は予想以上に進展し、当初の目的をほぼ達成することができた。
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Research Products
(2 results)