2007 Fiscal Year Annual Research Report
細胞外マトリックス分子によるシグナル局在化の分子機構の解明
Project/Area Number |
17082008
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
平澤 恵理 Juntendo University, 医学研究科, 准教授 (50245718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩渕 和久 順天堂大学, 看護学部, 教授 (10184897)
柳田 光昭 順天堂大学, 医学研究科, 准教授 (80365569)
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Keywords | 細胞外マトリックス / シグナル / ラミニン / パールカン / 神経細胞 / 筋細胞 |
Research Abstract |
我々は細胞外マトリックスが超分子複合体の特異性を決め、細胞内シグナル経路を制御し、細胞の挙動と運命に重要な働きをしていると考えている。この研究では細胞外マトリックス分子による超分子複合体形成誘導の解析と機能の分析をすることにより、細胞内シグナル初期過程における分子制御機構の解明を目的としている。神経細胞を例にとり、細胞外マトリックスlamininが細胞表面受容体、糖脂質を制御し軸策を伸ばす機構を細胞の特異的挙動を誘導する例として検討した。lamininは糖脂質であるGM1と結合し、NGF/NGF受容体のシグナルとインテグリンのシグナルを制御し、相乗的に増強することが解った(論文投稿中)。また、in vivoにおいてラミニンやパールカン等基底膜成分からなる特殊構造Fractoneが成体での神経再生シグナルを制御している可能性につきハワイ大学のFredericMercier博士と共同研究を開始した(結果の一部論文発表)。パールカンの筋維持機構に関わるシグナルの解明については、in vitro,in vivoの系を用いて引き続き検討を加えた。現在検討中のモデル系はいずれも基底膜構造が単なる支持組織でなく、分化や増殖などのシグナルを制御することを示すものである。細胞外領域の主要テーマの一つと考えられる。本研究は特定領域細'細胞外環境'の中で特に細胞外マトリックス分子の機能に焦点を置いた課題であるが、これに関わるメカニカルストレスやカルシウムシグナルなどより広い意味での細胞外環境と細胞外マトリックスの関連性も研究目的とする。
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