2008 Fiscal Year Annual Research Report
C. elegansの器官形成における基底膜の制御
Project/Area Number |
17082011
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
西脇 清二 Kwansei Gakuin University, 理工学部, 教授 (30342827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保田 幸彦 関西学院大学, 独立行政法人理化学研究所細胞移動研究チーム, 研究員 (70333325)
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Keywords | 線虫 / ADAMTS family / MIG-17 / 抑圧遺伝子 / fibulin / nidogen / type IV collagen |
Research Abstract |
1. 新規サプレッサー変異体のマッピング 線虫のmig-17遺伝子はADAM familyに属する分泌型のメタロプロテアーゼをコードする。MIG-17蛋白質は生殖巣基底膜に局在し、U字型の生殖巣の形態形成を調節する。MIG-17と機能的に相互作用する分子を同定するために、mig-17サプレッサー遺伝子の解析を行っている。この中の一つsaf-3(suppressor of ADAM family defect-3)遺伝子のクローニングに成功した。saf-3は以前当研究室でクローニングを行ったmig-22遺伝子(コンドロイチン重合因子)の機能獲得型変異であることが分かった。正常なmig-22遺伝子も過剰発現させると、mig-17変異体を抑圧できる。現在、変異型MIG-22がコンドロイチンの合成に影響を与えているかどうか、解析を進めている。 2. MIG-17の下流カスケード これまでの研究から野生型ではMIG-17の下流でFBL-1が機能し、NID-1/nidogenを介してDTC移動を制御している可能性が考えられた(MIG-17→FBL-1→NID-1→DTC移動制御)。しかしながら、NID-1(null)変異体でDTC移動異常が見られないことはMIG-17の下流がこのような単純なカスケードではないことを示唆している。大変興味深いことに、サプレッサー変異let-2(IV型コラーゲン)はNID-1非依存的にmig-17変異体を抑圧できる。NID-1抗体やLET-2抗体を用いた解析から、MIG-17の下流にはLET-2も存在し、さらにその下流にNID-1依存および非依存的な経路が存在することが示唆された。
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Research Products
(10 results)