2006 Fiscal Year Annual Research Report
分泌性シグナルタンパク質の細胞外環境における動態とその作用機構
Project/Area Number |
17082012
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
高田 慎治 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (60206753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越田 澄人 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 基礎生物学研究所・分子発生学研究部門, 助手 (40342638)
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Keywords | 発生 / 遺伝子 / 脊椎動物 / シグナル伝達 / 脂質修飾 / 翻訳後修飾 / 体節 / 細胞外環境 |
Research Abstract |
分泌性シグナルタンパク質が細胞外環境へどのように分泌され、その環境下でどのようにその拡散が制御され、さらにその濃度情報を細胞がどのように認識していくのかという問題は、動物の発生メカニズムを理解する上でまさに不可欠なものであるが、その理解はまだほとんど進んでいない。本研究では尾芽で産生されるWntとFGFに着目し、(1)その分泌、拡散の機構と(2)その濃度情報認識機構に焦点を当てその解明を目的に研究を行う。(1)に関しては、前年度までの研究から、Wnt3aが脂質修飾がこのタンパク質の分泌と密接に関連しており、そしてその過程には小胞体タンパク質porcupineが必要なことを明らかにした。今年度は、この脂質修飾がWntの分泌過程のうち小胞体からの輸送に必須であることを明らかにした。さらにこの修飾される脂質の構造を質量分析法を用いて解析した結果、モノ不飽和脂肪酸であるパルミトレイン酸が付加されているということを突き止めた。(2)に関しては、尾芽における体節形成過程においてFGFシグナルの濃度情報認識機構の解明に焦点を当てた。具体的には、FGFシグナルによる誘導機構に異常を示す体節形成変異体ゼブラフィッシュの原因遺伝子をポジショナルクローニングにより同定することを試みた。前年度より行って来たポジショナルクローニングの結果、第21番染色体上に候補遺伝子を見いだすことができた。次年度以降は、この候補遺伝子が実際に表現型の原因遺伝子であるかどうかについて、遺伝子ノックダウン法などにより確認をする予定である。一方、Wntシグナルの濃度情報認識機構については、Wnt受容体Frizzled10の機能阻害実験については、機能阻害実験に特異性に問題があると判断し、当面は他の研究テーマ(上記の[1]と[2])に集中して研究を進展させて行くことにした。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Monounsaturated fatty acid modification of Wnt proteins : Its role in Wnt secretion.2006
Author(s)
Takada, R., Satomi, Y., Kurata, T., Ueno, N., Norioka, S., Kondoh, H., Takao, T., Takada, S.
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Journal Title
Dev. Cell 11
Pages: 791-801
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[Journal Article] Filopodia formation mediated by receptor tyrosine kinase Ror2 is required for Wnt5a-induced cell migration2006
Author(s)
Nishita, M., Yoo, S.K., Nomachi, A., Kani, S., Sougawa, N., Ohta, Y., Takada, S., Kikuchi, A., Minami, Y.
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Journal Title
J. Cell Biol. 175
Pages: 552-562
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[Journal Article] Wilms' tumor 1-associating protein regulates G2/M transition through stabilization of cyclin A2 mRNA.2006
Author(s)
Horiuchi, K., Umetani, M., Minami, T., Okayama, H., Takada, S., Yamamoto, M., Aburatani, H., Reid, P.C., Housman, D.E., Hamakubo, T., Kodama, T.
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci U S A. 103
Pages: 17278-17283
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