2008 Fiscal Year Annual Research Report
寧波における知の営みとその伝統-学脈・宗族・トポフィリア-
Project/Area Number |
17083012
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
早坂 俊廣 Shinshu University, 人文学部, 准教授 (10259963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久米 裕子 (神林 裕子) 京都産業大学, 文化学部, 准教授 (10310749)
荒木 龍太郎 活水女子大学, 文学部, 教授 (90124164)
安部 力 北九州工業高等専門学校, 総合科学科, 講師 (60435477)
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Keywords | 寧波学術 / 浙東学派 / 全祖望 / 書院 / 現地調査 / トポフィリア(場所愛) |
Research Abstract |
6月に班内の研究打ち合わせ会を設け、主にデジタルコンテンツ制作について意見を交換し、認識の統一を図った。このデジタルコンテンツ「寧紹地区思想文化図誌」に関しては、研究分担者の久米による主導のもと、「書院記」訳注部分の全てと「現地調査研究報告」の一部を作成・拡充したものを2008年度版として制作した。また、8月24日から28日にかけて、メンバー全員で浙江省寧波市に現地調査に赴き、「寧紹地区思想文化図誌」に関わる調査地点を巡見した。その際には、方祖猷氏・王介堂氏ら現地の研究者たちの協力を忝なくした。現地調査の成果の一部は、研究代表者の早坂が所属部局のHP上でブログとして公表している。以上の活動により、文献資料の精読と現地調査を融合させた新たな研究方法の成果が確実にあがりつつある。なお、早坂は特定領域の他の研究計画と連携して、7月27目、12月14日にそれぞれ全祖望に関する研究報告を行った。また、特定領域内に設けられた重点項目(イ)「寧波を中心とする記録保存の社会文化史」に関する研究会を2009年1月から3月にかけて3回主催し、参加した。これらの活動により、特定領域全体の活性化に寄与した。さらに研究分担者の安部が10月19日に日本思想史学会(愛知教育大学)において「『天学初函』『坤輿万国全図』などに代表される明朝末期に伝来した洋学の系譜及びそれらの日・中・韓への影響」と題する研究報告を、同じく分担者の荒木が11月21日に「中日朱舜水学研討会」(浙江省余姚市)において「朱舜水和明末思想」と題する研究報告を行うなど、国際的・学際的な研究を積極的に推進した。
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