2006 Fiscal Year Annual Research Report
「東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成」調整班B01:現地調査研究部門
Project/Area Number |
17083017
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
岡 元司 広島大学, 大学院文学研究科, 助教授 (10290777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早坂 俊廣 信州大学, 人文学部, 助教授 (10259963)
高津 孝 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (70206770)
加藤 徹 明治大学, 法学部, 助教授 (80253029)
二階堂 善弘 関西大学, 文学部, 教授 (70292258)
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Keywords | 現地調査 / 東アジア海域 / GIS / GPS / 宗教 / 寧波 |
Research Abstract |
今年度は、昨年度までの予備調査をもとに、各班による現地調査を本格化させた。同時に、現地調査研究部門の共通した目標して、「寧波GISプロジェクト」の計画を立ち上げることとし、7月に広島大学にて海港地域班・水利班・都城建築班を中心としたワーキンググループを結成し、8月には水利班の南埜猛を米国に派遣して寧波の衛星画像・地形図の入手ルートの開拓をはかった。10月の現地調査部門全体会合(於東京大学)では、現地調査の際に各班が共通して携帯型GPS装置により位置情報を得、プロジェクトを通して寧波の長期的な経済的・文化的空間の変遷を明らかにしていく目標が確認された。このプロジェクトについては、平成19年度〜20年度にさらに具体的作業を進展させる予定である。 現地調査研究部門全体のシンポジウムとしては、今年度は、現地調査が早くから進んでいる海港地域班・民俗信仰班を中心として、平成19年2月11日に国際シンポジウム「海をむすぶ祈り-東アジア海域交流と信仰-」を長崎歴史文化博物館にて開催した。従来の東アジア海域史研究において、宗教や心性の問題は、研究の不十分な分野であったが、藤田明良(海港地域班)・二階堂善弘(関西大学)の主導で、中国・フランスからも当該分野の専門家を報告者・コメンテーター招き、今後の海域宗教史研究に大きな一歩を踏み出す有意義な発表・討論がおこなわれた。 また、現地調査研究部門の雑誌『東アジアの海域交流と日本伝統文化の形成-寧波を焦点とする学際的創生-』第1号を刊行し、平成18年2月に東京大学駒場キャンパスにて開催された現地調査研究部門国際シンポジウム「寧波研究の課題と可能性-なぜ寧波が焦点となるのか-」特集として組み、それ以外に研究史上価値ある海外の論文の翻訳や、寧波現地調査と関わりの深い新刊の紹介をするなどして、現地調査部門の成果発表の場をもうけることができた。
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Research Products
(7 results)