2005 Fiscal Year Annual Research Report
地方志及び碑記の史料論的解析を主とした近世中国東南沿海地方の地域性と歴史性
Project/Area Number |
17083036
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
須江 隆 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (90297797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊原 弘 城西国際大学, 人文学部, 教授 (80337807)
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Keywords | 東洋史 / 中国近世史 / 史料論 / 地方志 / 碑記 / 石刻史料 / 中国東南沿海地方 / 碑文学 |
Research Abstract |
本年度は、研究全体の準備期間にあて、基礎的史料の整備を行うとともに、将来の研究計画について、研究者相互で打合せを密にし、今後め課題を明確化した。具体的な研究実績は、次の通りである。 1.地方志については、「中国地方志集成」を中心に、皆尽的調査・整理と史料の生成論的解明を須江が、キーワード設定による計量的分析を伊原が担当した。また「宋集珍本叢刊」等の消耗図書を部分的に新規購入して地方志序跋文の抽出・蒐集・整理作業に着手し、系統的分析や編纂・出版事情の解明を試みた。とりわけ須江は、蘇州地方志序跋文の緻密な解析を行い、北宋末期以降に地方志が顕著に編纂されていく事情の解明に一定の成果を得た。 2.碑記については、「石刻史料新編」や各種文集・地方志に所収の関連項目にあたり、各研究者双方が、碑記の項目ごとの整理を開始した。また、「中国歴代石刻史料彙編(CD-ROM単機版)」を2セット購入し、代表者・分担者双方が、碑記史料の蒐集、系統・計量的分析に用いた。特に伊原は、寺院・橋梁・道路などへの寄進額を該史料より抽出・整理し、計量的分析を施すデータ作成に顕著な成果を得た。 3.海外研究協力者Angela Schottenhammer博士を招聘し、現地調査研究部門所属の高津孝氏と共同で東アジデ海域交流の拠点<沖縄>で関連史料調査を行うとともに、第1回公開研究会「歴史史料における石刻史料の意味と役割」を実施した。この研究会では、Schottenhammer博士による墓誌銘に関する講演、日本・ギリシア・イタリア・ビザンツ・中国史をそれぞれ専門とする研究者の報告を材料として、特に碑記史料の分析手法について比較史的視点から検討がなされた。なお、この成果は、一般向けにも広く公開されることが決定している。 4.上記1.2.の研究成果の一部を翻訳し、海外に論文として公にするための作業も行った。
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Research Products
(6 results)