2006 Fiscal Year Annual Research Report
地方志及び碑記の史料論的解析を主とした近世中国東南沿海地方の地域性と歴史性
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17083036
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
須江 隆 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (90297797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊原 弘 城西国際大学, 人文学部, 講師 (80337807)
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Keywords | 東洋史 / 中国近世史 / 史料論 / 地方志 / 碑記 / 石刻史料 / 中国東南沿海地方 / 碑文学 |
Research Abstract |
本年度は、前年度の基礎的研究作業を継続し、達成された成果を積極的に内外に公開していった。具体的な研究実績は、次の通りである。 1.地方志については、皆尽的調査・整理と系統的分析や編纂・出版事情の解明を須江が、計量的分析を伊原が継続した。須江は、蘇州地方志序跋文の解析や系統的分析を石刻史料も利用しながら行い、複数の関連成果を国内外に公表した。碑記については、「石刻史料新編 第4輯」を各研究者双方が新規購入し、碑記の項目ごとの整理や系統・計量的分析を行った。伊原は、碑記や地方志に刻まれかつ記された都市図解析に顕著な成果を得、図書を刊行した。 2.Christian Lamouroux博士(フランス社会科学高等研究院)をコメンテーターとして迎え、第2回公開研究会を主催した。また海外研究協力者Bettine Birge博士を招聘し、王権理論班との共催で第3回公開研究会を開催するとともに、出版文化班の高津孝氏と共同で東アジア海域交流の拠点<沖縄諸島>で第2回碑記資料現地調査を実施した。 3.研究成果物として裏面以降に呈示した論文・図書を公にした他、国内外の国際会議や学会等に積極的に参加し、研究成果の一部を口頭で公表した。その詳細は以下の通り。 (1)第51回国際東方学者会議に参加(Ihara : Chairperson, Sue : Commentator) (2)唐代史・宋代史合同研究会シンポジウムで研究成果発表 (3)「東アジア海域交流」第18回講演会を日記班・海港地域班等と共催し研究成果発表 (4)第59回米国アジア研究学会年次総会(於:ボストン)でパネルを組織し研究成果公表 4.台北所在の研究機関への訪問や上記(4)の場などを通じ、本研究班の活動内容や成果をペーパー化して公表し、研究協力体制の構築につとめた。またそれらの活動を通して、次年度にアンカラで開催される国際アジア・北アフリカ研究会議でのパネル組織に向けた準備も行った。
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Research Products
(10 results)